月別アーカイブ: 2019年1月

テレビドラマが全て再放送になるかも知れない話

2019年3月いっぱいでTBS系の2時間ドラマ枠である「月曜名作劇場」が終了するという事を発表しました。月曜の夜といえばかつては夜7時「東京フレンドパーク」、8時「水戸黄門」ときて、9時からのサスペンス2時間ドラマというのが定番の流れだった時もありました。

しかし「東京フレンドパーク」が月曜から移動したところから状況が変わりました。それまではフレンドパークからの勢いで見られていた8時台ドラマの視聴率まで低迷し、さらにはレギュラー時代劇の「水戸黄門」終了もあり、そうしたテレビ視聴の流れが崩れてきたことの影響がここに来て出てきたのかと思わせるような展開です。

そもそも、水戸黄門が終わった時には、時代劇にはお金がかかるので、現代劇中心にドラマをシフトすることで少ない制作費でもそれなりの番組を作れるようにということだったのですが、やはり今でも再放送が繰り返されて人気のある水戸黄門の力は絶大で、長いことスポンサーを務めていたパナソニック(昔の松下電器・ナショナル劇場)が月曜8時からのドラマ枠のスポンサーから撤退したことで現代劇にも影響が出てしまったのかとも思えます。

さらに、ここにきて思うのは、ドラマ班はとりあえず確実に視聴率が取れるベテラン俳優に依存して、若手の育成を怠ってきた感じもあります。TBSのドラマで言うと「西村京太郎トラベルミステリー 十津川警部シリーズ」では渡瀬恒彦さんあってのものでしたし、最近の「税務調査官・窓際太郎の事件簿」での小林稔侍さんも、さすがに最近のドラマでは晩年の寅さん映画のような状況になっており、早く終わらせるためにドラマ枠自体を撤廃するのかという風にも考えてみたくなるのです。

今の日本のテレビドラマは、多くが若い人に人気の俳優が主役を張るケースが多く、もしそうした人たちがサスペンスドラマに出たとしたら、一気に落ちぶれたのではないかと疑われてしまうかのような感じもあります。ただそんな状況では一人の俳優さんが年を経るにしたがって味が出るということは考えにくいわけです。最近でもありませんが、お金があり安定してドラマを作ることのできる環境にあるNHKのドラマでは、本職の俳優ではなくお笑い芸人やミュージシャンといったテレビで顔が売れている人物をキャスティングして人気を博していますが、本来はきちんと俳優としての修行をした人が出てくるようでないと、今後のテレビドラマは一定の世代にだけ特化し、そこから外れた人達はますますテレビを見なくなるか、古い再放送のドラマを見るようになることが考えられます。

現在、民放BSでは再放送ドラマであふれています。相変わらず中国・韓国のドラマを安く購入して流すケースが多いですが、今後の政治の流れもあり中国や韓国に対する国民感情に変化があった場合、その穴を何で埋めるかということになると、改めて新しくドラマを作るよりも過去の日本のドラマの再放送の方がはるかに楽なので、そのような番組が増えていくことも予想されます。

TBSの「月曜名作劇場」の後番組にはバラエティが予定されているようですが、もしその番組の視聴率が上がらなかった場合、もはやその後に何を持ってくるのか考えることは難しいでしょう。同時刻に民放BSで再放送ドラマをやっている場合、視聴者のいくらかが地上波から流れてくる可能性もあるのですが、再放送は決しておばけ番組にはなりません。やはり人気のある番組を作るためには新たなチャレンジが必要なのです。

テレビにはNHKを除いてスポンサーが付かなければ番組にはなりません。スポンサーの意向は大切ではありますが、昨年ヒットした映画「カメラを止めるな!」に見られるように、無名の俳優だけのドラマで、制作費を極力抑えたドラマであっても、知恵といい脚本があれば見る人は見ているのです。さらにドラマきっかけでバラエティに登場し、人気者になる人材を発掘することができれば、徐々にドラマ自体の価値も上がっていく可能性もあります。今回の「月曜名作劇場」の終了が決してテレビドラマの衰退を招くような事ではなく、心ある人たちが今までのマンネリ化を打破するようなドラマを作るための大ナタだったと後から言われるように、テレビドラマには頑張っていただきたいものです。


傷の付いた怖い顔が人生を変えた伊東四朗さんについて伝えられなかったこと

81才という年齢を感じさせず、今なお舞台やテレビで活躍する伊東四朗さんが今回の出演でした。最近のテレビでは数少ない主演作(羽田美智子さんとのダブル主演ですが)の「おかしな刑事」(テレビ朝日系列)が最近放送されましたが、ひょうひょうとした演技で年齢を感じさせないという感じがします。

また、TBS系列の「十津川警部シリーズ」では、十津川警部の相棒の亀井刑事を演じ、すっかり喜劇役者というイメージとは違っているような感じです。
そんな中、この番組ではやはりNHKということで、朝ドラの「おしん」や大河ドラマの映像を流していたのですが、喜劇ができれば何でもできるというようなニュアンスでVTR出演の小松政夫さんが伊東さんの演技を評価していたものの、個人的には大変残念ですが、もう一つ役者として大きな役を掴みきれなかった不運さというものも感じてしまいます。

というのも、番組内の伊東さんの芸能界に入るきっかけとなった、高校を卒業する際に受けた就職試験が全て駄目で、仕方なく兄の世話をしたアルバイトをしながら劇場に通ったことが紹介されていたのですが、なぜ就職できなかったのかということが番組では明らかにされます。それは、学生の時にトロッコが倒れて顔に骨まで達する大きな傷の残る怪我をしたことから、相当人相が悪くなり、そのために企業は伊東さんをことごとく採用しなかったということだったのでした。私たちはまず「てんぷくトリオ」での伊東さんを先に見たり、最近の柔和な表情の刑事役で見ていることから、そこまでの人相の悪さは感じないと思いますが、ちゃんとその顔を見ると迫力があり、いわゆる悪人顔であったことが伊東さんの人生を切り開いたと言えるわけです。

そんな、迫力ある顔を全面に押し出すことで伊東さんが主演に抜擢された映画がありました。本来はこの番組で伊東四朗さんを語る際に出てくるべき代表作になるはずでしたが、これが伊東さんの顔とは全く関係ない理由で映画が上映されない、いわゆるお蔵入りになってしまった不運があったのです。その映画の題名は「スパルタの海」という作品で、あの戸塚ヨットスクールが大きな問題を起こす前、不登校の生徒を更生させる施設だというような、スクール側の視点から描かれたもので、伊東さんは戸塚校長役としてすごい迫力で主演を全うしています。

現在はソフト化されて見ることができますが、暴力事件で戸塚校長が逮捕される中、さすがに一般の映画館での公開は不可能で、もしこの映画が普通に公開されて、伊東さんの迫真の縁起が広く紹介されていたとしたら、役者としての評価ももう一つ進んだのではないか? と思えます。

さすがにこうした事は「ファミリーヒストリー」という番組とは関係のない話なのですが、これほど自分の顔によって人生が変わった人を知りませんし、テレビと違って映画は現在のビデオオンデマンドでもネット配信で見られるようになるなど、時代を越えて生きのびる永続性を持っています。

最初に紹介した伊東さん主演・助演のTVシリーズは確かに人気ではあるのですが、例えば渡瀬恒彦主演の十津川警部シリーズは内藤剛志さんが引き継いだことによって、十津川警部と言えば渡瀬恒彦というイメージも今後はどうなるかわかりません。常に今が大切なテレビでは過去の人になってしまうととたんに忘れられる宿命を持っているとも言えるわけで、その点を伊東さんがどう考えているのか、そしてやはりビートたけしさんのように、舞台はライフワークとして続けるにしても、テレビより映画の方向に進みたいと思っているのかどうかということも、ちょっと気になります。

こうしたことは、あまり御本人は気に掛けないのかも知れませんが、この番組で紹介されていた「てなもんや三度笠」などは見たいと思っても全編を見ることはかないませんし、逆に映画なら古いものでもフィルムが残っている可能性があり、お蔵入りした「スパルタの海」もネットで今後配信されるようなことがあれば、そこから新たな伊東四朗さんの再評価が起こってくるかも知れません。もっと言うと、テレビ番組のアーカイブもいつでも見たい時に簡単に多くの人が見ることができるようになれば、また状況は変わってくるのではないかと思います。

現在のテレビのアーカイブは、一部YouTubeに違法アップロードされるものが担っている部分があり、そこからどのように誰でも見られるようにしていくかということが大切になってくると思います。時代はすでに一度収録したビデオテープを再利用しなくても保存できるわけですから、テレビの番組であってもいいものは残すことで、本当にいいものを未来に渡っての共有財産として活用することも不可能ではありません。ちょっと大風呂敷を広げすぎたかとも思いますが、テレビ業界に関わる人達には、テレビ番組のアーカイブをどう保存していくかということについても考えて欲しいものです。

(番組データ)

ファミリーヒストリー「伊東四朗~思いがけず平氏と源氏 たどりついた喜劇の道」NHK総合
1/28 (月) 19:30 ~ 20:43 (73分)
【ゲスト】伊東四朗,
【司会】今田耕司,池田伸子,
【語り】余貴美子

(番組内容)

81歳になった今もドラマやバラエティ、舞台で活躍する伊東四朗さん。父は洋服の仕立て職人だった。しかし、仕事をせず極貧生活の中で、一家は夜逃げ同然で転々とする。家族を支えたのは明るく朗らかな母。そんな両親のルーツに、驚きの事実が浮かび上がる。父方は平氏、母方は源氏との関わりを示す証拠が見つかる。さらに、伊東さんの知られざる半生が、数々の証言で明らかになる。激動の歳月に、伊東さんは驚いてばかりだった。


世は変わっても人の心の葛藤は変わらない?

ここ数日インフルエンザで休んでいたのですが(^^;)、基本的にやることがないのでテレビばかり見ていました。なかなかここで紹介するような番組は見ていなかったのですが、そんな中でつい面白くて見てしまったのがNHKEテレで1月12日に放送された「平成ネット史」の2回シリーズでした。

この番組はネットについて番組の呼んだパネリストがその時代のネットの状況をVTRや実際に当時のハードを見ながら語り合うというかなりゆるい番組ではありましたが、特にインターネット以前からウィンドウズ95発売、インターネットの普及というところが前半で、後半は主にモバイルインターネットの歴史についてやったのですが、各々60分ではさすがにあまりにも時間が足らずに終了という感じでした。

ネットのスタートから「パソコン通信」→「インターネット」と利用者の流れが変わる中で、まずやってきたのがテキスト中心の「個人ホームページ」→「ブログ」→「動画・SNS」と人々の嗜好も変わってくるわけですが、これを進化と呼ぶべきなのかどうかということも、現在の状況を考えるとちょっと考えてしまうところがあります。

パソコン通信時代からインターネット黎明期というのはパソコンを購入し、電話回線を使って通信サービスを利用できるまでのスキルとコスト支払いの能力がないと参加できないところがあり、今から思うとそこまで社会的な影響というものはなく、限られた人の中で盛り上がっているに過ぎない部分も多分にありました。そうなると、バトル・炎上のような事が起こってもそれがニュースで報道されるようなところまで行くことは少なく、ネット上での「事件」を扱った書物が販売されていたりしたものです。

当時のネット上の人間関係というのはなかなか面白いものでしたが、基本的には実際に会うことができる人でないとわからないものの、年代的には大学生から30代くらいというのが私が実際にお会いした中ではメインユーザーで、たまに高齢な方や小学生がネット上のコミュニケーションに参加していたという話もありますが、そうした年齢層から外れた人たちは輪の中に入るのには勇気が必要だったのではないかと思います。

今では考えられませんが、相手を見たこともないのに一対一で会うということもあった一方、きちんとしたネット上の集まりの中で幹事さんを決めてオフ会をするというのが通例でした。私が参加していたのは当然後者の方で(^^;)、そちらの方は基本的に参加しているのが大人同士なため、あくまで会うことについてのリスクについては自己責任でオフ会も開かれていたということなのですが、今では大人を騙って若年層がやってきてしまったらその管理に責任が持てないというのが正直なところでしょう。そういう意味では、あまり難しいことを考えなくてもネットの向こう側にいる人との交流をネット上でも現実の社会でもできた時代があったということになります。

その際思ったことは、いわゆる人物の評価として「ネット上の性格」と「現実社会での性格」というものがとんでもなく違う人というのが存在するということです。文字の書き込みだけを見るとやけに挑戦的でこっちに喧嘩でも売っているのかと思うようなネット上の人格でも、実際に会ってみると全く持って穏やかで話もはずまないような性格をしているような人に会った時、カルチャーショックを受けるとともに、これが文字だけの議論における限界だと思いました。

さらに様々な経験をした中で、実際に会ってみてその人のネットと現実社会でのコミュニティの取り方を計った上でないと、親密なネット上での意見交換というのは難しいと思いましたし、顔も名前も性別も年齢もわからない人からいきなり議論をふっかけられたとしても、なかなか本質的な議論まで進むことは難しいことも実感しました。もちろん、ネットの利便性や影響力について批判するものではありませんが、最近のツールで言えばTwitterの制限された文字数で自分の考えを全て伝えることも大変なので、私自身は積極的にTwitterで呟かず、「平成ネット史」では一昔前のコミュニケーションツールであるブログで発信しているようなところもあるのかも知れません。

番組では、ネットの速度についても少し話題になりました。パソコン通信時には文字だけのやり取りのため一般の電話回線での最高が56kbpsで、当時一ヶ月38,000円もしたネット専用線でも128kbpsに過ぎませんでした。ちなみにこの「128kbps」というのは現在の大手携帯キャリアの低速規制時の最大スピードです。

それが、現在固定回線ではなく日本国内どこでも通える移動回線で最大200kbpsが使える最低金額はMVNOの「ロケットモバイル」の「神プラン」で、月額税抜298円です(^^;)。この回線は実は今契約していて、インターネットラジオや音楽のストリーミング配信を聞き流すにはこの速度で現代でも十分なので、いかに短期間でインターネットが手の中に入り、さらに安く高速で使えるようになったことがわかると思います。

ただし、こうした「ネット史」を見ながら今という時代を見ていくと、いかに技術革新が行なわれ5Gの時代になったとしても、根本的な人間同士の葛藤や妬み、争いというところは減るどころかどんどんエスカレートする状況になっているのは残念なことです。それは、インターネットがすでに一部の特権階級の人のものではなく、子供のお小遣い程度の料金でも利用できてしまうことから利用者が一般化したことで、実生活では何も言えなくても、ネットで匿名による発信をすることにより「ネット上での性格」というものが膨らんでしまい、ネットと現実との境目が見えなくなってしまっている人が増えてきているのではないかと思えるところでもあります。

自分自身でも気を付けてはいますが、短文で言い切るような形での発信というのは、言い方がきつく感じられますし、受け手に誤解を与える可能性も高くなります。時間を掛けて話し合えばわかり合えるような人との間でも、そんなネット上での発言についてツッコミを入れられれば場合によってはトラブルが発生し、簡単に炎上しやすくなる傾向はあるでしょう。テレビで報じられているあんなこともこんなことも、深夜一人で思い付いたようなことを推敲しないで出してしまうとトラブルの種になることはパソコン通信の昔から変わらない事だと思っています。テレビでも、ぜひ現実社会のそれとは乖離することのある「ネット上の人格」の傾向について、広くネットユーザーについて知ってもらえる機会を設けていただければと思うところです。

(番組データ)

平成ネット史(仮)▽懐かしい映像と貴重なインタビューでひもとく!歴史秘話
2019/01/12 14:00 ~ 2019/01/12 15:00 (60分)NHKEテレ
【司会】恵俊彰,是永千恵,
【出演】池田美優,宇野常寛,落合陽一,堀江貴文,ヒャダイン,眞鍋かをり,森永真弓,【VTR出演】戀塚昭彦,健,川上量生,佐々木渉,
【語り】緒方恵美,梶裕貴

平成ネット史(仮)後編▽貴重な映像と驚きの秘話でひもとくモバイル&SNS歴史
2019/01/12 15:00 ~ 2019/01/12 16:00 (60分)NHKEテレ
【司会】恵俊彰,是永千恵ほか
【出演】池田美優,宇野常寛,落合陽一,堀江貴文,ヒャダイン,眞鍋かをり,森永真弓,【VTR出演】夏野剛,栗田穣崇,笠原健治,津田大介,石森大貴,及川卓也,舛田淳,

(番組内容)

【前編】

平成は、インターネットの普及により私たちの暮らしが大きく変化した時代だった。その変遷をパソコン通信、ウィンドウズ95、2ちゃんねる、フラッシュアニメやニコニコ動画まで、パソコンで起こった変化を中心に多彩なスタジオゲストとともに語りつくす!2ちゃんねる閉鎖を食い止めた伝説のプログラマーや、当時大人気だったテキストサイト侍魂の作者・健さんのインタビューなど、当時の貴重な映像とともに紹介する!

【後編】

後編は、モバイルを中心に日本のネット史を振り返る。さまざまな世界初を生み出してきた日本のモバイルネットの歴史を、インタビューと懐かしい映像や端末でひもとく。またiPhone上陸の裏にある秘話や、その革新性を堀江さんらゲストが語りつくす。さらに日本のSNSの変遷に隠された背景を、数々の関係者の証言でたどるとともに、炎上やフェイクニュースなど現在の問題もスタジオの論客たちが語りつくす!


Eテレ60年の歴史の重さは視聴率と関係なし

各局のお正月番組を全て見たわけではないのですが、民放ではあえてお正月でなくても改編期に見られるような番組も多いなか、独自の存在感を出していたのがNHKEテレです。この番組もそうですが、同日には過去このブログで紹介させていただいた「香川照之の昆虫すごいぜ!」の新エピソードが放送されたりして、独自の世界観を醸し出しているように思います。

この番組について簡単に説明すると、ドラマパートと演奏パートに分かれ、NHKEテレで放送された懐かしい歌の数々を豪華なミュージシャンがカバーして披露し、子供もその親の世代も楽しめる番組になっていると思います。ただ、時間が70分しかないのに色んなものを詰め込みすぎたので、NHKEテレの番組に思い入れを持っている人にしては物足りなかった人もいたのではないでしょうか。例えば、「ハッチポッチステーション」になぜグッチ裕三さんが出て来ないかとか、「できるかな」ののっぽさんは写真が出てもゴン太くんが出ないのはなぜかとか、なぜストレッチマンを無視するのか? というような事です。

しかし、今回のプログラムは寺田心くんを中心としたドラマから派生するストーリーの中で、歌のない世界から歌を解放するために封印された歌を見付けるという中で歌われるものなので、歌番組というより歌がちりばめられたドラマという感じで見れば楽しく見られたのではないかと思います。

恐らく、学校の授業の中でNHKEテレの番組を見たり、風邪を引いて学校を休んだ時にNHKEテレを見て楽しんだりした方も少なくないと思いますが、さすがに60年も教育番組を放送していれば多くの人に浸透することになり、唯一の例外として楽曲自体が爆発的に売れてしまった「だんご3兄弟」のような歌はあるものの、その多くは「セールスには結び付いていないが同世代ならみんな知っている歌」です。恐らく今年のうちにEテレの様々な60周年関連番組が作られるようになると思いますが、各世代が見た番組はそれぞれ違うと思いますし、今回の番組でも全く触れられなかった番組や歌も多くありましたので、今回の番組の存在が起爆剤になって様々な展開が起こってくると更に人々を懐かしい気分にさせてくれるのではないかなと思います。

ただ、今回の放送はお子さんに合わせたのか午前9時からということで、リアルタイムで見ていた人は少なかったのではないでしょうか。番組の途中にインターネット接続をしたテレビで遊べるコーナーがあったものの、これはちょっと録画民にとってはいらなかったかなと思います。双方向で遊べるというのが今のテレビではあるものの、それに固執しすぎるとリアルタイムで見られない人や、ワンセグ民も排除するように思われてしまいますので、その点も考えた上での番組作りを期待しています。

(番組データ)

「Eうた♪ココロの大冒険」キンプリ登場!豪華アーティストがEテレ名曲カバー
2019/01/01 09:00 ~ 2019/01/01 10:10 NHKEテレ
【出演】
寺田心,清野菜名,藤井隆,片桐はいり,加藤諒,佐藤二朗,染谷将太,YOU,いつもここから,Perfume,King&Prince,三浦大知,上白石萌歌,高橋優,クリープハイプほか

(番組内容)

「Eうた♪ココロの大冒険」キンプリ登場!豪華アーティストがEテレ名曲カバー
豪華!キンプリ、Perfume、ミセス、リトグリ、三浦大知がEテレの名曲をカバー!寺田心君主演の冒険ドラマに人形劇、データ放送も。Eテレの人気キャラが夢の共演!