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台風情報の配信局がその進路とともに変わる意義

個人的には地震の場合、NHKよりもYouTubeから「ウェザーニュース」のライブ配信を選ぶと、ある意味NHKよりも細かな情報が出てくることもあり、台風の場合もウェザーニュースを見る機会が増えましたが、2019年9月から10月にかけて日本列島を縦断した台風24号の時にAbemaTVを見ていて、台風の進路とともに台風情報の特番を配信しているテレビ局が「九州朝日放送」→「ABC朝日放送」という風に変わっていくことによって、現在の台風の通り道では何が起こっているかという事の把握がしやすくなっていました。

9月30日の夕方になって同じ朝日系のキー局であるテレビ朝日が放送する「サンデーステーション」の中ではやはりというか東京を中心とした構成になっているのとは対照的でした。もちろん、自分の住んでいる地域が今後どうなっていくかという情報については、地元の地上波で情報を取ることは大切なのですが、台風が通っていく地域が今どのような状況になっていて、何に注意して避難準備をするべきかということをしっかり報道してくれている印象を与えてくれました。

むろんAbemaTVも四六時中台風情報をニュースチャンネルで流していることはなく、通常番組に戻る時間もあるわけですが、その時には地上波のテレビやラジオを利用して地元の防災情報を入手するというのも手ですし、NHKと2画面でウォッチを続けるというのも一つの方法でしょう。

今回の台風24号の場合、YouTubeでのウェザーニュースはインターバルの時間に見ようとしても単にライブカメラや静止画の天気図だけの配信になったり、AbemaTVでも台風情報を出していない時間に見てしまったというようなところもありますが、こうしたネット配信系の動画サービスというのはテレビを付けながらスマホの画面で見たり、停電が起きてテレビ放送が見られない状況になったとしても携帯電話の基地局さえ動いていればネット配信の放送を見られるという利点があります。

AbemaTVのスマホ用アプリでは、「設定」画面から「通信節約モード」を選ぶと、放送を10時間連続して見てもデータ消費量を1GBに抑えることができます。避難準備をしながらAbemaTVを見る場合には、できれば充電しながらスマホで自宅Wi-Fiを使って見るようにし、停電が起きてからできるだけ長く情報を見られるようにすることも大切です。そしてモバイルバッテリーの充電も忘れないように行ないましょう。


宣伝力ナンバーワンの名物とは?

海外から日本にやってきた外国人にアンケートを取って、外国人が日本で買ったと言ったおみやげのベスト30をおよそ3時間かけて紹介するというのがこの番組の内容なのですが、統計を取る場合にはどのような基準で取ったのかを紹介してくれるのが普通だと思うのですが、ランクインした品物の中に「甲州ワイン」があるのは納得できても「佐賀県の日本酒」って何? と思った方も少なくないのではないでしょうか。お酒で言えば世界でも評価が高いお酒にはウィスキーもありますが、ニッカウイスキーもサントリーもランキングにはかすりもしませんでした。

番組のコンセプトは「外国人がワザワザ買いに来る」ご当地みやげということであり、それは決して観光ツアーのコースに特定のワイナリーや造り酒屋、はたまたえびせん工場が組み込まれていたから買ったというのとは違います。もし私がこのような調査をするとしたら、まずはツアーで回ったところで買った物は外し、自分の意志で自分で移動して買いに行った物は何か? というような聞き方をすると思います。

しかしこの番組では第一位のお菓子「白い恋人」を紹介するのに、観光ツアーコースの定番であるメーカーの施設「白い恋人パーク」でのインタビューをしていましたし、山梨のワインでも特定の観光ツアーコースに組み込まれているのであろう一ワイナリーで取材をしているだけでした。さらに、長崎カステラも長崎市内の有名店には行かず、ハウステンボス内の売店にするなど、あくまで「日本ツアーのツアー客が日本の名物だと言われて買わされた品ベスト30」と言ってもおかしくないような品揃えになっていました。

さらに、何より情けなかったのは司会の爆笑問題の二人が、全くこうした番組のコンセプトを否定することなく、番組に出ていた「名物」でなくあくまで番組が取り上げた「特定のメーカー」をヨイショしていたことです。今さら言うことではないかも知れませんが、このような番組に出てテレビスタッフに従順な司会者を演じることをよしとするようなタレントとして生きているというなら、他の番組で政治的な発言や極端な物言いをするのも、ご自身の心情を出して発言しているのではないと思われても仕方がないと申し上げておきましょう。

そんな番組を最後までじっくり見てしまった自分も自分だとは思うのですが(^^;)、これもある意味、大きく宣伝をして日本の名物はこれだと印象付ける、今回ランクインした大手メーカーの手腕というのはある意味立派だとも思えます。個人的には何しろツアーで旅に出ることがないので、お土産でもらうことがあっても自分からわざわざ買うものはほとんどなかったのですが、改めて現代の日本が海外からの旅行客を当てにしていて、「日本みやげの定番」と認識させたい人たちが見事に成果を上げていると理解することもできます。

番組出演者の中では、タレントの井森美幸さんが群馬県の名物・お土産がランクインしなかったことでかなり膨れていましたが、逆に言うとそれは群馬県の観光関係者がいまいち海外からの観光客を呼び込めていないということの表われでもあります。井森さんは群馬県の観光大使なのですから、その努力が今後のランキングを変える可能性があります。しかし、そうした努力で変わってしまうランキングというのはそこまで日本の視聴者が3時間もずっと見る価値があるのか? という風にも考えてしまいました。これはあくまで個人的な意見ですが、大きく宣伝された「名物」については今でも「名物にうまいものなし」という言葉は正しいのではないかと思う今日このごろです。

(番組データ)

ニッポン視察団!世界で大人気 外国人がワザワザ買いに来る「ご当地みやげ」ベスト30 テレビ朝日
9/29 (土) 18:56 ~ 21:54 (178分)
【MC】爆笑問題(太田光・田中裕二)、ウエンツ瑛士
【番組ナビゲーター】綾小路きみまろ
【ゲスト】井森美幸、市川右團次、川島明(麒麟)

(番組内容)

外国人がワザワザ買いに来る…「日本のご当地土産」ベスト30発表!旅行や出張の“おみやげ”としておなじみの銘菓・伝統工芸品が今、世界で大人気!1位はアノ銘菓でした!

外国人が「どうしても買いたい」日本のご当地土産は… ★北海道みやげの定番銘菓が続々ランクイン…○万円分を爆買いする人も! 絶対おいしい「恋人」「バターサンド」以外にも…。外国人に人気の意外な理由とは? ★東京みやげと言えば…海外から評価が高かったのは硬~い「ライススナック」? ★陶磁器、布製品、ガラス製品、寄木細工…日本の伝統工芸みやげも!安価なみやげ物でも手を抜かない職人の技に世界が感動!

留学ウエンツも持って行く? 外国人がワザワザ買いに来る「ご当地みやげ」ベスト30決定3時間SP! 日本から出国直前の外国人に徹底取材! すると日本人にとっての「定番みやげ」が、世界で驚くほど高い人気を誇る事が判明! 47都道府県、市町村、それぞれに特徴のあるご当地みやげがある…その事が実は世界的には珍しい事だったんです! あなたの故郷のご当地みやげは何位に!? 綾小路きみまろのご当地川柳も!


ボランティアの意味を考えさせられた尾畠さんの存在

今回番組に取り上げられた尾畠春夫さんは、山口県周防大島町で行方不明になった小さな子どもをすぐに見付けてしまったことで大きくマスコミに取り上げられましたが、あまりにもあっけなく見付かったこともあり、尾畠さんと行方不明になった両親のヤラセか? と思われた方は意外と多いのではないかと思います。しかし、尾畠さんが報道陣のインタビューに応じ、その様子を生々しく喋っているのを聞いているうちに、個人的には違った感情を持つようになりました。

それまでの創作活動は、人海戦術で捜索させられていると感じる人が混じっていたかも知れず、さらに仕事として捜索している人もいる中で大勢の捜索活動では見付けることができなかった場所を予想し、人を捜索する場合のノウハウに長けた尾畠春さんの経験に裏打ちされた独特な行動で、的確にその居場所を突き止めたのは実に素晴らしい行動でした。人が多ければ子どもの小さな声は喧噪にかき消されてしまうでしょうが、尾畠さんはまだ一斉捜索が始まらない早朝から探しに行ったことで、小さな子の息遣いを感じることができたのではと思います。そんな尾畠春夫さんが「情熱大陸」で密着取材されるということで、この方はどんな方で、どんな魅力がある方なのかというのが少しわかったような気がしています。

尾畠さんが番組の取材を受けた日には午前5時半に起床し、6時頃から独自のボランティアとしての行動をはじめました。その前にどこかのお店で買っておいたと思われるおにぎりと、お茶の代わりに水道の水を汲み置きしたと思われる大きな焼酎用のペットボトルが朝食のメニューになっていました。その時、ご飯の匂いを嗅ぎつけたのか一匹の猫がやってきましたが、尾畠さんは「俺は来る者は拒まない」と言って自分のおにぎりをちぎってあげていました。今回の「情熱大陸」のロケについても「自分の作業を邪魔しなければ」という条件を付けて許可しています。

尾畠さんが車を停めているのは大雨の被害を受けて避難所となっている広島県呉市の天応地区にある小学校のグラウンドで、軽自動車のダイハツハイゼットと思われるワンボックス車を現地までの交通手段および車中泊をするための寝床として使っています。校庭にあるアスレチック施設のロープの網に洗濯物を干していましたが、小学校の水道を使わせてもらっての洗濯は認められているようなので、よく道の駅で同じことをしていて顰蹙を買っている「非ボランティア」の旅行者ではなく、あくまで天応地区の方々の許可を受けた上で使っているらしいことはわかります。

天応地区で家屋の中に入ってきてしまった土をかき出す活動は、全国から募集したボランティアも参加し、尾畠さんもそうした一般のボランティアに混じって受付をして集団での作業に参加していました。決して特別扱いは受けていませんし、尾畠さんもそれを望んでいないようでした。

その作業の前に朝食を終えてから行なう作業というのは、尾畠さんが自分で考えてそれなりに地域の人に役に立ちそうなことでした。地域を流れる氾濫した川をさらい流れてきた衣服と思しきものを拾い上げて干すということを繰り返していたのです。ゴミの処理ではなく、あくまで流れてきた衣服と思しき物をわかるようにその場に干すという作業です。

番組では触れませんでしたが尾畠さんは東日本大震災後に東北にボランティアに入り長期の活動をする中で、被災者の思い出となる写真を発掘する作業を行なっていました。尾畠さんが活動に入っている天応地区では、取材当時まだ消息がわからない女性が一名いました。尾畠さんはその女性の手がかりになればと、もしかしたら被害に遭った人の衣服かも知れないものを泥の中から発掘していたのでした。こうした思想は自衛隊や警察といったまだ生きているかも知れない人を救助したりするのとは違い、より深く被災者の心象風景に向き合わなければ思い付かないことです。

災害ボランティアの活動をするには守るべきルールがあり、マニュアルもあるわけですが、マニュアル通りにやりさえすえばいいという考え方がある一方で、現地に腰を落ち着けて活動を続けていなくてはわからないマニュアル外の状況もあり、何を被災者が求めているかを把握し、先回りをして活動するといったプロフェッショナル的なボランティアの活動を尾畠さんはしているということをちょっとした番組の一部を見ているだけでも感じることができました。

これは、経験に裏打ちされたものなのでおいそれと継承するわけには行かないでしょうが、呉市の方々が尾畠さんに山口県周防大島町の事がなかったとしても、その精神には感銘を受け、慕っているのがわかるシーンも出てきます。

登録ボランティアとして午前中ずっと動き続けた尾畠さんの元に、一人の男性が歩み寄って母が作ったといわゆる広島風お好み焼きを尾畠さんに食べてもらいたいと持ってきた男性がいたのですが、決して人からの施しを受けないと周防大島町ではお風呂に入るのも断わっていたのに、その行為を受け入れていたのにはちょっとびっくりしました。そして、さらに驚いたのは、昼食をごちそうされたことに感謝し、泣いているところを見せまいと顔を覆いながら頭を下げ続けるような行動をされていたことです。テレビニュースで報道されたことで、尾畠さんの元には全国から公演の依頼が殺到しているようですが、お金をもらうと今まで施しを受けずに活動してきた気持ちが変わってしまいそうだということで決して引き受けず、地元の町のコマーシャル出演の依頼も断っている中で、実際に被災された方の想いを受け取ることもあることがわかりほっとするとともに、自分が何か施しを受けるのは本当に悪いと思ってしまう生真面目な人なのだろうなと感じさせてくれるシーンでした。

ボランティアとして出掛けた先ではお風呂は呼ばれない尾畠さんですが、それはなぜかと思ったら、何せ地元が温泉の宝庫である大分県で、近くに無料で入ることのできる露天風呂があるのでした。自宅に帰った時には熱いお湯に浸かっては出ることを繰り返し、取材時には3時間も入っていたそうです。年金だけでどうして長期にわたるボランティアとしての生活ができるのかという疑問もありましたが、ご自身のお子さんをはじめとして温泉でご一緒する方々も気心の知れた方々ばかりのようで、そこには地元の人とのつながりを感じました。そんな尾畠さんが生活に必要なものは車の中に備えて必要最低限の粗食で活動される姿は、普通の人間がおいそれと真似できるようなものではないということも感じました。ある意味、修行僧のような方だという気もします。

同じ「ボランティア」という言葉でこの文章を書いている時期に問題になっているのが、2020年に開催される東京オリンピックの運営に協力する「大会運営ボランティア」の存在です。真のボランティア精神というのは尾畠さんのように、仕事を離れたり学生で時間があったりして物理的な作業に関わることができる人が、意気に感じて自主的に手伝いたいと思う人が行なうべきなのですが、東京オリンピックの事情というのは少々違います。

最初から8万人という人数を募集し、もしそれだけの人員が集まらなかった場合にどうするのかということを考えた場合、最悪募集人員に大幅に足りなくなった場合、協賛企業や大学生を動員して使おうなんて姑息な考えはないと信じたいです。遠方からのボランティア参加の場合、交通費や宿泊費は出ないそうですが、例えばもし尾畠さんが車で東京にやってきて車の中で寝泊まりしながら大会期間中にボランティア活動を行ないたいと思ったら、大会運営を担うオリンピック委員会はそんな場所を提供してくれるのでしょうか?

(番組データ)

情熱大陸【“神”と呼ばれるスーパーボランティア尾畠さんが被災地に行く理由】毎日放送
9/23 (日) 23:00 ~ 23:30 (30分)
【ボランティア/尾畠春夫】
1939年大分県生まれ。小学校5年生の時に母を亡くし、農家に奉公に出る。中学校は3年間のうちの4ヶ月しか通えなかった。別府市や山口県下関市、兵庫県神戸市の魚店で修業を積み、東京で鳶と土木の会社で資金を貯めた後1968年大分に戻り魚屋「魚春」を開業。地元の人気店だったが65歳の時に惜しまれながら閉店、以後ボランティア活動に専念。家族は妻と48歳の息子、45歳の娘、孫5人。

(番組内容)

ボランティア/尾畠春夫▽赤いつなぎに“絆”と書かれたヘルメット…尾畠が現場に入ると、空気が変わる。原動力は何なのか?密着を続ける中で告白した「秘めた想い」とは

今年8月、山口県周防大島町で行方不明となった2歳児を発見し一躍時のひととなった尾畠春夫。現場では率先して床下へもぐり込み、被災者に寄り添い仲間に作戦を指示。また経験が浅く動きが硬いボランティアを得意の冗談で和ませる。身長161cm、小柄な体からは絶えず前向きなエネルギーを発し続ける78歳は、なぜここまで打ち込めるのか?密着の中で「他の取材では話したことがない」長年の秘めたある想いを口にし始めたー。


ヒット曲がないロッカーはなぜカリスマたりえたのか

世間ではまだ樹木希林さんの亡くなったショックは続いているような感じで、ようやく夫である内田裕也さんのコメントが報道されたような状況です。今後樹木希林さんを追悼する番組が多く流れることになるかと思いますが、個人的には全国ネットで今回紹介する「転がる魂」を放送してくれないかなと思います。

このブログでは少々掟破りになるかも知れませんが、今回たまたま番組を録画された方にお願いして前・後編をまとめて見せてもらうことができました。ただ、録画したものはテレビの大画面で見たので、東京の方々から少し時間を置くことになってしまいましたが、本番組のナレーションと、実際に出演もされている樹木希林さんの語る内田裕也さんについて感じたことなどを書いていきたいと思います。

番組では内田裕也さんに密着していますが、そうして密着したのは映画監督の崔洋一さんで、その様子はたびたび出てきます。内田さん自身がちょっとしたことで感情の変化が激しく、何とか穏便に怒りをやり過ごし、番組として成立させるためにかなり気を遣われているという感じがひしひしと伝わってきました。常に傍らに付いているマネージャーの女性の態度はそうした内田裕也さんの気質を当然知り尽くしているでしょうから、ぞんざいな言葉遣いになることはあるものの、その奥にある尊敬の念が感じられ、心なしか樹木希林さんの心情とシンクロする部分もあるのではないかとすら思いました。ステージに立っていない素の内田裕也さんは、やはり体の衰えもあり年相応に見えてしまう一瞬もありましたが、しかし只の78才ではない迫力も併せ持っていました。

番組の中で印象的な一言としては、

「ヒット曲が何もなくてやってきたなんてすごいな」

という言葉があります。これは、ネットなどでも内田裕也さんをディスる際に出てくる言葉の一つではありますが、この事についても番組内で生い立ちの話などを聞いていると、さもありなんと思えるところがあります。元々関西のジャズ喫茶のステージに出て歌っていた時は、ご自身でも練習などほとんど若い頃はしなかったと言っていましたし、東京へ出てあの渡辺プロダクションと契約し、さらに後にグループサウンズの大スターになるザ・タイガースと行動をともにしながら、その渡辺プロダクションから沢田研二らザ・タイガースのメンバーから引き離されるなど、ヒット曲を出す以前にプロダクションとうまくやれないような気質ではなかなかプロデュースしてもらえなかったというのが正直なところではないでしょうか。

個人的にはヒット曲があるから何だという感じもしてしまいます。例えば、過去の大ヒット曲をカバーして歌ってそれが代表曲だと思われてしまうのは特に内田裕也さんにとってはあるでしょうし、「売れた曲=いい曲」でもないわけですから、自分の好きな歌を思い切り歌ってファンが熱狂するなら、それはそれでいいのではないかと思います。

というか、それ以上に内田裕也さんはその行動力とプロデュース力をいかんなく発揮して日本のロックシーンで欠くことのできない存在になっていくと同時に、多くのメディアに出現していきます。そんな中で、やはり音楽と同じくらい大きな印象を残したのが映画の世界での活躍だったと言えるでしょう。

実は、このドキュメンタリーの中で一番の不満がある点が、内田裕也さんの映画の中では代表作として、メガホンを取った滝田洋二郎監督にインタビューをしているのにその映画「コミック雑誌なんかいらない!」をほとんど紹介しなかったことです。この題名は元々、番組にも登場したPANTAさんが頭脳警察の活動をしていた70年代に出した「頭脳警察2」に入っている同名のナンバーから題名を拝借したものですが、この歌の世界をテレビのワイドショーの世界に移し、自身が芸能リポーターの役で出演した、ある意味このようなテレビに関するブログなど読まずにこの映画を見た方がテレビのバカバカしさがわかるのではないかと今でも思える秀作だと思います。

また、楽曲の「コミック雑誌なんかいらない!」については、内田裕也さんが東京都知事選挙に出馬した際に政見放送の最後に内田さん自らがアカペラで歌い、多くの人の印象に残っている楽曲であったので、この曲が番組の中で一度も鳴らなかったというのは、崔洋一さんが監督をしたからなのかと思ったりもします。

この番組では、樹木希林さんがナレーションを付けつつもインタビューに答える形で出演していて、内田裕也の歌う「朝日のあたる家」についての想いも語っています。こちらの方はしっかりと本人が歌っている様子が流れたのですが、浅川マキやちあきなおみの歌う「朝日のあたる家」も好きですが、やはり樹木希林さんが好まれるのももっともな感じもします。

話をヒット曲と内田裕也さんとの関係に戻しますが、自作自演の曲をヒットさせるのが偉いという前提で言うと、「ヒット曲も書けないくせに」といってディスる理由になるとは思いますが、過去には明らかに盗作であるのにさも自分が一人で考えたような体で出した曲がヒットしたことで盗作騒動に巻き込まれ、後に作詞作曲のクレジットを変えなくてはならなくなったシンガーソングライターもいるわけです。今回の樹木希林さんの遺言のような「朝日のあたる家」や、「コミック雑誌なんかいらない!」はどちらも内田さんのために最初から書かれた曲ではありませんが、ロックの魂を込めて様々な活動をくりひろげる中で自分の歌として成立してしまった紛れもない内田裕也さんの代表曲であると思います。

そんな楽曲がヒットしようとしなかろうと、それは問題ではないのです。番組にはありし日のジョー山中さんもインタビューされた様子が放送され、コンサートで曲を歌う場面が出てきましたが、それが「人間の証明のテーマ」であり、多くの人はジョー山中さんと言うと映画「人間の証明」から抜け出すことができなくなっていることも同時に感じるのです。実はそうでない活動の方が多いにも関わらず、ヒット曲の呪縛で身動きが取れなくなるような状況は内田裕也さんは望まなかったはずですし、逆にヒット曲がなかったからこそ、「ロックンロール」とともにある人生を今まで送って来られたのではないかと強く思いました。

今年は紅白は見なくても、「ニューイヤーズワールドロックフェスティバル」はぜひ見たいと番組を見て思いましたし、フジテレビでもBSフジでも紅白にぶつけて生放送してくれないかなあと思います。

(番組内容)

ザ・ノンフィクション 転がる魂 内田裕也 前編・後編
前編 2018/07/29 14:00 ~ 2018/07/29 14:55 (55分)
後編 2018/08/05 14:00 ~ 2018/08/05 14:55 (55分)
【出演者】内田裕也 樹木希林 崔洋一 竹中直人 仲野茂(アナーキー) 本木雅弘 PANTA(頭脳警察) 近田春夫 内田也哉子 鮎川誠(シーナ&ザ・ロケッツ) ビートたけし ジョー山中 山中ひかり(ジョー山中の長男) 山中マイ(ジョー山中の長女) 石間秀樹(フラワー・トラヴェリン・バンド) 篠原信彦(フラワー・トラヴェリン・バンド) 佐川満男 上条英男(芸能プロデューサー) 田川譲二 岸部一徳 滝田洋二郎(映画監督) トルーマン・カポーティ 秋元康 HIRO 中村獅童
【語り】 樹木希林
【チーフプロデューサー】 張江泰之
【プロデューサー】 石川剛
【監督】 崔洋一
【制作協力】 NEXTEP
【制作著作】 フジテレビ
【エンディング・テーマ曲】 〈曲名〉サンサーラ  〈作曲〉山口卓馬  〈編曲〉YANAGIMAN  〈歌〉宮田悟志

(番組内容)

【前編】主人公はお茶の間を賑わす内田裕也▽78歳で人生初密着▽脱水症状で入院それでも‥▽モックン家族が見守る中‥怒りあらわに何故?▽そして故郷へ‥語り始めた本音

主人公は、内田裕也、78歳。現役のロックンローラーである。 去年の暮れ、今もライフワークとしてステージに立ち続ける「ニューイヤーズワールドロックフェスティバル」が、記念すべき45回の節目を迎えた。番組では、最後の力を振り絞りながら、ロックフェスに取り組む内田裕也の1年間に密着しながら、波乱と矛盾に満ちた人生を振り返る。 去年は、脱水症状での入院など、78歳の内田は数々の逆境に襲われるも、バラエティ番組の収録やCM撮影などを精力的にこなしてきた。そんなある日、内田は、生い立ちを振り返る旅に出る。 大阪の資産家に生まれ育ちながらも没落し、高校を中退。エルヴィス・プレスリーに衝撃を受けてロカビリーに目覚めバンドデビュー。ウェスタンカーニバルに憧れて渡辺プロに所属するも、もめ事が絶えない反抗児だった。そして、そこから転がる魂の音楽人生が始まる。

内田の日常に迫るのは、40年来の親交がある映画監督・崔洋一。カメラは、内田の日常、リハーサルなどに密着。 取材時間は、実に300時間にも及んだ。 番組では、テレビ史上初、いまだにお茶の間を賑わす内田裕也という「異端のおじいさん」の人生に迫る。

【後編】

主人公はお茶の間を賑わす内田裕也▽78歳で人生初密着!▽渡辺プロを飛び出した本当の理由▽45年に及ぶ不思議な夫婦生活‥妻・樹木希林が初めて語る真実とは?

先週に引き続き主人公は、内田裕也、78歳。現役のロックンローラーである。 去年の暮れ、今もライフワークとしてステージに立ち続ける「ニューイヤーズワールドロックフェスティバル」が、記念すべき45回の節目を迎えた。番組では、最後の力を振り絞りながら、ロックフェスに取り組む内田裕也の1年間に密着。波乱と矛盾に満ちた人生を振り返る内田の人生初の密着ドキュメンタリー。

1950年代のロカビリーブームに乗って上京した内田は、渡辺プロに所属。ザ・ビートルズの前座を務めたり、ザ・タイガースを発掘した。番組では、北野武、秋元康など縁の深い人たちも内田に関する証言者となり、その波乱万丈なエピソードが明らかになる。 内田の人生に迫るのは、40年来の親交がある映画監督・崔洋一。カメラは、内田の日常、リハーサルなどに密着。取材時間は、実に300時間にも及んだ。

そして、妻・樹木希林から初めて語られる二人の出会いから結婚生活の真実、そしてこれから…。 45年間に及ぶ「不思議な夫婦生活」の末、二人が選んだ人生の行方を見つめる。


樹木希林追悼で全く出て来なかった「美空ひばり物語」

2018年9月の芸能ニュースで、予定された盛り上がりがあり、そのニュースバリューもすさまじかった歌手の安室奈美恵さん引退報道を押しのけてここ数日のトップニュースになっているのが女優の樹木希林さんの訃報だったことは、それだけ突然だったということと、喪失感が関係者には強いことの裏返しだったように思います。

そうして、多くの方は今後公開される映画の宣伝も含めた樹木希林さんの仕事や私生活について学習するように多くの情報を知らされるわけですが、テレビドラマの代表作としては「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー」「ムー一族」という久世光彦氏のドラマについての印象が強いですが、BSのTwellVで「寺内貫太郎一家」がリバイバル放送が最近までされていたこともあり、そのコミカルな演技の魅力を改めて見られたのはラッキーだったかなと思います。

今後、樹木希林さんを偲んで、様々な番組が放送されると思うのですが、すぐに「徹子の部屋」での出演回が再放送されるなど、トーク番組を追悼番組として流すのが簡単ですし、樹木希林さんは普通の女優さんが言わないような事を言うので、安易に多くのトーク番組が流れそうです。しかし、それはあくまで女優ではない「内田啓子(樹木希林さんの本名)」としての発言であるので、しっかりと樹木希林さんの女優としての仕事を追体験してその凄さを感じるなら、やはり単発のドラマで熱演されている作品を放送するべきではないかと思います。

映画は映画でどれが代表作かというところに議論の余地はあると思いますが、単発ドラマでインパクトがあって、誰が見てもわかるという意味では、TBSで1989年の年末に放送された特別企画のドラマ「美空ひばり物語」が個人的な一押しです。何故かはわかりませんが、過去の女優人生をワイドショーで振り返る中で、このドラマの存在はほとんど紹介されませんでした。樹木希林さんが演じた、美空ひばりさんの母親でステージママとして有名だった加藤喜美枝さん役の演技について語ることがタブーになっているのかも知れませんが、あくまで樹木希林さんの追悼のために流すなら問題ないのではないかとも思えるのですが。

確かに過去のテレビドラマというのは制作したテレビ局にも録画したアーカイブスが存在しないものもあるなど、一度流したらそれっきりという割り切りのもとで作られたものが多かったように思います。しかし、最近のテレビドラマでは最終回のエンディングの後にすぐ「DVD化決定!」や「オンデマンド配信決定」なんて宣伝文句が出てくるほど、二次使用を見越して作られているものがあるというのが現状です。「美空ひばり物語」についても一度VHSビデオ化はされている作品でもあるので、ぜひ再放送の方向で関係者の方々が考えてくれればと思います。


「スポーツ大将」は権威に文句も言えないから打ち切られるのか?

先日、ネットニュースを見たら「スポーツバラエティの難しさ」という事をテーマにして「ビートたけしのスポーツ大将」が2018年9月いっぱいで打ち切られることが決定したという内容でした。

前回にはちょっと心配しながら、2020年まで続くのかどうかということがありましたが、まさか1年も持たずに終了するとは思いませんでした。ただ、スペシャルで時間を伸ばすのはいいとしても、毎週放送せずに休止が多いというのはいただけません。同じようになかなか進まないTwellVの「チャリお遍路」でさえ、進まない時には再放送で凌いでいるのに、野球中継以外の事で簡単に別番組に振り替えるというのは、やはり本気でスポーツバラエティを作る気がないと思われても仕方のないところがあったのではないかと疑ってみたくもなるものです。

今回のスペシャルはその「チャリお遍路」の最新回を見た後に残りの部分だけ見たのですが、番組の最後にとんでもない「忖度」を見てしまったのです。さらに、その事について番組出演者は一切異論を出しませんでした。

どういう事かというと、元プロ野球選手で長嶋茂雄氏が読売巨人軍監督時代に活躍したピッチャーである西本聖氏が出て来て選手時代の想い出話をしたのですが、その内容について、広島カープとの対戦で投げていた西本氏は、味方が大量リードをしているにも関わらず、1イニングに3つも死球を当ててしまい、最後には引き分けに持ち込まれてしまったのですが、試合終了後にスタッフから角盈男さんとともに監督室に呼び出され、そこで何と20発ものビンタを受けたというのです。

この内容を時間が経ってから読まれる方のために、番組が放送されている少し前に起こった事について書いておきます。スポーツとパワハラ、体罰など多くの事がからんで問題になった女子体操選手とそのコーチの暴力について朝や昼のワイドショーで紹介される中で、あるテレビ局がコーチが本気で一発ビンタをその選手にしている姿(関係者による盗撮とおぼしき動画)を流し、番組の司会者やコメンテーターが「暴力を伴う指導は絶対にダメ」ということをテレビを通じて言っている内容を何度も放送しているということがあったばかりなのに、いくら昔の話とは言え、いくら長嶋茂雄氏からビンタを受けた側の西本さんがその暴力について問題にしていないからと言って、例えば「今ではそんなことをやってはダメでしょ」くらいのツッコミも入らなかったのには驚きました。

テレビ朝日は長嶋茂雄さんの息子の長嶋一茂氏を「モーニングショー」金曜レギュラーコメンテーターとして起用し、過去には娘の長島三奈氏を同社の記者としてスポーツ取材にあたらせていましたが(長島三奈氏は現在フリーで活躍しています)、そういう事も関係があるのか? と疑った人がいたとしてもしょうがないくらいの内容です。

今回のゲストの中には西本聖氏の他に読売巨人軍の元選手としては定岡正二氏と元木大介氏がいましたが、長嶋茂雄監督は怒ると怖いという話に相槌を打つばかりでした。そうした理屈が通るなら、過去にひどいビンタをした体操コーチの所業については長嶋茂雄氏と同じように問題にならないのか? と思ってしまいます。

どうもこの辺が私自身はテレビのいいかげんなところではないかと思っていて、いやしくもスポーツバラエティを名乗るなら、今のスポーツをとりまく話題についてはキチンと抑えつつ、現代の社会の中でこうしたスポーツ選手と監督・コーチとの関係についてもしっかりとした指針を持ってコメントでもテロップでも入れていくようにしないと、改めてスポーツ指導における体罰(暴力)肯定派が力を持ってくることにもつながりかねません。バラエティと言えども単に面白ければいいのではなく、ナーバスな問題については十分に考えた上で作った方がいいのではないかと単純に思ってしまうのです。

今回の番組を見ていた人の中にも、そうした違和感を持った方はいるのではないかと思います。そのような疑問にテレビ朝日はどう答えるのでしょう。果たしてテレビ朝日にそこまでの覚悟を持って過去の体罰を肯定するような発言をそのまま流してしまったのか、個人的には大変気になります。

(番組内容)

ビートたけしのスポーツ大将 2時間スペシャル 桑田真澄野球対決&名場面秘蔵映像 テレビ朝日
9/16 (日) 18:57 ~ 20:54 (117分)
出演 ビートたけし・ナインティナイン 他

(番組データ)

今回は豪華2時間SP「名場面&秘蔵映像!あの時実は○○だったSP」「桑田真澄vs最強中学生ナイン」さらに、テニス「大坂なおみvs最強中学生対決」も!熱戦に大興奮!

日本男子マラソン界のレジェンド 瀬古利彦 五輪5大会連続出場し、5つのメダルを獲得した柔道界のレジェンド 谷亮子 長嶋茂雄率いる巨人軍のエースとして活躍した野球界のレジェンド 西本聖 誰もが知っている名場面のウラにはたけし・ナイナイも知らない事実が隠されていた!? 驚きの新事実を見逃すな!

“野球対決”では、 PL学園で甲子園に5季連続出場、通算20勝を記録し、プロ野球で通算173勝を誇る投手 桑田真澄 NPB歴代最高となる3021試合出場を誇る捕手 谷繁元信 が登場! さらに“テニス対決”では、 大坂なおみvs最強中学生が実現! 豪華レジェンドアスリートvs次世代アスリートのガチンコ対決を見逃すな!!


番組構成の力を垣間見た「ふたりのビッグショー」

基本的にはこの年に惜しまれつつお亡くなりになった歌手の西城秀樹さんを偲んで、過去に番組でご一緒した野口五郎さんをゲストに招き、当時の話を聞きながら番組は進行するのですが、今回はまるまる番組を再放送した野口五郎さんと西城秀樹さん出演の「ふたりのビッグショー」が圧巻でした。

こんな事を思ってしまうのは、最近のテレビではなかなかしっかりとした構成のショーを見ることがないということがあります。バラエティでも完全に台本があるようなものより、その場での瞬発力を試すようなアドリブが要求される番組というのはそれはそれで面白くで気に入って見ているものもあります。一例としてはフジテレビの「さんまのお笑い向上委員会」などは収録番組ではあるものの、予定されたエピソードからずれる所が面白く、その面白さのためなら用意された台本も飛ばすということもありそうな番組です。

今回の「ふたりのビッグショー」は、アイドルとして「カックラキン大放送!!」(日本テレビ)や「8時だョ!全員集合」(TBSテレビ)あたりの構成のしっかりした歌ありコントありの当時の人気番組に出演することが多かったお二人にとっては真面目に用意された歌を歌うだけではファンが納得しないこともあったのか、コントの要素も取り入れたお互いのノリとツッコミがお二人の仲の良さを印象付ける結果になりました。

ただ、ああしたやり取りはいくらお二人が仲が良くてもすんなりと時間に合わせてできることではなく、そのための演出であったり台本が必要になります。そんな掛け合いの言葉も単に台本の内容を喋っているというのではなく自然にこなされていましたし、スムーズに歌や演奏(野口さんはギター、西城さんはドラムとギター)につなげることもできるのも、きちんとした構成台本があるからで、見る方もハラハラすることなく安心して見ていられました。

こうした番組作りは古いと言われればそれまでかも知れませんが、この番組も収録で行なわれ、ディナーショーのようにその場でのやり直しのきかないものでもあります。ただディナーショーと違うことは、テレビの向こうにはもちろん出演したお二人の大ファンもいるでしょうが、そうでもないと思う人や、たまたまテレビを付けたらこの番組が流れていたという人もいるはずです。そんな中でテレビの向こう側に注目して見続けてもらうだめの番組というよりショーの作り方というのは大変に素晴らしく、単に西城秀樹さんの追悼という意味あいだけではないものが感じられました。

翻って、今の日本の音楽シーンについて考えてみると、当然このようなショーとしての番組を十分に楽しむものにできる方というのは当然いると思います。ただテレビというのはライブと違って時間の制約があるので、嫌う人がいることも事実です。しかしながら、自らの意見と構成担当のスタッフとの連携を取るようにしてこうした番組という形で素晴らしい歌や演奏、そしてその人となりを表わすトークパートをうまくまとめて番組を作ることは決して不可能ではないのではないかと思うのです。紅白歌合戦に頼まれて出場して、自分の好みの演出を押しつけるのは嫌われると思いますが(^^;)、自分のパフォーマンスをテレビ番組の中でどのように伝えるか、そんなことも考えてくれるアーティストが沢山出てくれると、テレビの場合は全国どこでも見ることができますので地方にいてなかなか生のステージを見られないファンにとっては嬉しい話なのですが。

(番組データ)

あの日 あのとき あの番組・選▽西城秀樹歌声熱く 野口五郎語る人生のデュエット NHK総合
9/16 (日) 13:50 ~ 15:00 (70分)
【ゲスト】歌手、俳優…野口五郎,
【司会】森田美由紀

(番組内容)

7月に放送した「西城秀樹 歌声は熱く 野口五郎が語る“人生のデュエット”」をアンコール放送します。西城さんの歌声と、親友・野口五郎さんのお話をご覧いただきます。

「もう一度見たい」というリクエストを数多くいただいた「西城秀樹 歌声は熱く 野口五郎が語る“人生のデュエット”」(7月1日放送)をアンコール放送します。多くのヒット曲で人気を集めた、歌手の西城秀樹さんが5月、63歳で亡くなりました。西城さんのパワフルな歌声と、親友・野口五郎さんのお話をたっぷりとお伝えします。野口さんと西城さんが出演した「ふたりのビッグショー」(1993年放送)もご覧いただきます。


平成の終わりに「アメリカ横断ウルトラクイズ」の流れも消えるか

今まで、高校生クイズと言えば往年の名クイズ「アメリカ横断ウルトラクイズ」の手法をスポンサーである「ライオン」の力によって実現してくれるものだと思っていたのですが、今年はスポンサーは同じでも「地頭力対決」という形を取り、スタジオならびに宿泊先の東京のホテルでの収録というお金の掛からない方向に変わってしまいました。

もちろん、出場した高校生にとってはいい夏の思い出にはなったでしょうし、今年の番組については例年の視聴率と比べてもそこまで大きな変化はないだろうと思います。しかし、あえて言いたいのは「アメリカ横断ウルトラクイズ」の伝統をかろうじて繋いでいた高校生クイズの変化によって、クイズ番組らしさは出てきたように思いますが、反面バラエティやドキュメンタリーとしての面白さは無くなってしまったように思います。これは、準決勝前の収録休みの一日についてVTRでなく静止画の写真とナレーションだけで勝ち残ったメンバーの様子を極力短く済ませたことによって、完全にドキュメンタリーや人間ドラマ色を廃してクイズ番組化まっしぐらなんだなという確信に変わりました。

こうした番組の作り方というのは、最近テレビ界で東大の学生が出演するクイズ番組が多数出てきて、知識や能力の高いエリートの頭の良さを強調するような番組が人気になることで多くのキー局が追随したことと関係があるのでしょうか。この種の番組は恐らく少ないギャラとスタジオ収録でそれなりの視聴率を稼いでいるであろうことから、高校生クイズも極力経費をかけずに、勝ち残った日本のエリートが地頭の良さを出して盛り上がって行くような形式にしたかったのか? という感じもします。もしそうだとしたら、クイズ形式を切り替えたので過去の有力な高校が予選で敗退してしまったというのは制作側としても想定外のことだったのかも知れません。

さらに、制作者の想いとしてクイズに負けた学校にインタビューする時など、出演者の一生懸命さを伝えようと努力していたことは認めますが、やはり日本を出発してアメリカを転戦しながら連日クイズをやる中で参加校同士でもそれなりの関係ができ、さらにチーム内でも普段とは違う状況になっていくようなところを、東京での滞在期間があるとは言え短期間のスタジオ収録だけで出してもらうことは難しいと言わざるを得ません。その点でも昨年の番組と比べると画力に違いがあるということは見ていて本当に感じました。

今後の高校生クイズが単なるクイズとパズルで頭の柔らかい学校はどこか? ということを決めるだけであればこの方向で行くことについて何も文句を言うことではありませんが、視聴者の中には「金の切れ目が縁の切れ目」とばかり、毎年の視聴から離れる方も出るのではないかということも心配になります。

何より、やはり日本テレビのクイズというとあまりにも「アメリカ横断ウルトラクイズ」の印象が強いだけに、その流れを遂に平成の終わりとともに捨ててしまったという印象が個人的には大きく、もしこの方針転換がお金とは関係なく試されたパターンだったとしたらまた私たちはアメリカ横断する高校生の姿を見られるかも知れませんが、単に番組の制作資金の問題だとしたら大変残念に思います。

同じ高校生の全国大会のうちでも野球なら甲子園というように、予選を通って全国大会に出場した多くの高校生にとってもこの番組を大きな目標になっていると思いますが、アメリカへ行かなくなったことおよび、一次予選のクイズを一気に15問も省略してしまうことで、全出場校のメンバーも放送しないまませっかくスタジオ収録に臨んた学校の紹介も省略されてしまうのは、中途半端な地方のエリートはいらないという番組の意思表示であるとも考えることができます。

どちらにしても普通の高校生がいくら頑張っても太刀打ちできず、上位に入ってテレビに映る高校が固定されてしまうようだと、あえて予選を行なうよりもテレビ的に面白くなりそうな高校対抗戦のようにした方が余分なクイズがあったことを紹介することもないですし、スッキリするのではないでしょうか。ただそうなったら番組自体の魅力が薄れてくるような気がします。単にお金の問題でアメリカ横断ができなくなったのだとしたら、スポンサーがテレビに多額の広告費を出さなくなったことがわかってしまうわけですから、そこから日本のテレビ自体の衰退が始まるのではないかという危惧を感じざるを得ません。

(番組データ)

ライオンスペシャル 第38回全国高等学校クイズ選手権 日本テレビ
9/14 (金) 21:00 ~ 23:24 (144分)
【総合司会】桝太一(日テレアナウンサー)
【メインパーソナリティー】千鳥
【スペシャルパーソナリティー】千葉雄大
【メインサポーター】乃木坂46
【ゲスト】石原良純、岡井千聖、菊川怜、小島よしお、滝沢カレン、辻岡義堂(日テレアナウンサー)、ブリリアン、ブルゾンちえみ、ホラン千秋 五十音順
【有識者】猪子寿之、大村芳昭、川村康文、高橋智隆、湯本博文 五十音順

(番組内容)

千鳥、千葉雄大、乃木坂も大興奮&先の読めない展開に絶句!▼各地の代表50校・総勢150名の精鋭が地頭力クイズに立ち向かう▼プロジェクションマッピングで出題される実物大建造物のクイズとは!?海外で問題解決した実際のアイデアもクイズに!たばこのポイ捨て激減作戦とは?水不足対策の画期的商品とは?▼想像超える巨大セットに高校生茫然!高さ5mの壁を最も早く越える高校は一体どこか?前代未聞の熱戦が幕を開ける!


「ショッキングな映像」と意見の誘導の裏を読む

今も昔も、世論というのはちょっとしたきっかけで変わるもので、テレビに関連する事で言えば何らかの映像が世論を一つの方向に誘導する手段となり得ます。「映像は嘘を付かない」という考えがあって、テレビは巧みに映像を流し続けることによってある人物へのイメージを作り上げるようなところがあります。

この文章を書いている2018年9月現在、そうした一つの事例として出ていることがありました。オリンピックの女子体操候補選手がコーチによる自身への暴力によりコーチ資格無期限停止という裁定が重すぎるから、オリンピックまでにコーチが復帰できるようにして欲しいという訴えを出しました。さらにパワハラで特定の体操協会の理事夫妻の自分に対して行なわれた言動を告発したことで、当初のテレビでは理事夫妻へのバッシングという流れになったものの、ある一通の映像で筋目が変わってしまったという事がありました。

それは問題が起こった3年前に撮られたと思われる、コーチによる記者会見を行なった選手に対する壮絶な「ビンタ」の動画です。テレビのコメンテーターは「暴力は絶対ダメだ」という思考回路により、それ以上の思考がストップされたかのように、態度を180度近くまで変えてしまうフジテレビの「バイキング」のような番組も出てきました。

私自身も実際の暴力的指導の現状を見せられるのはあまりいい気分ではないのですが、関係者が出してきた動画一つで騒動の論調が変わってしまう現状を見ていると、いかにテレビ局が、連日騒動の報道していながら、さらに競技自体の取材も行なっていながら肝心のトラブルの内幕に関する取材能力がないのかということを示してしまっているように思われます。「バイキング」の場合でも事前にフジテレビ側でしっかり取材をし、そこで得た核心を突く取材内容が番組司会者である坂上忍さんに伝えられていれば、この問題が報じられた早い段階から坂上さんもそうした番組の調べてきた事実関係も念頭に置いた上で議論がされていたでしょう。

今回の報道については、出てきたタイミングを考えてみるとむしろ映像を流す側の意図というものも感じられるところがあります。既に協会から無期限の活動停止処分を受けているコーチは、改めて映像を流されることで3年前の事と現在の事が分けられることなくバッシングを受けています。どれだけ謝っても過去に起こした罪は消えないというなら、日本の刑罰においてもそうした考えが適用されるべきですがそんなことはなく、それこそ死刑に値する罪を犯していない限りは「罪を償い反省する」というプロセスの中で更生の道は残されています。

ただ、テレビでの討論で関係者への対応を決めることはできませんし、この問題については当事者不在の中で言いたい事を色々喋って世論を誘導するよりも、客観的な証言を基にした取材結果の報道をしながら、第三者委員会の報告が出るまで待つのがテレビができることではないでしょうか。もっとも、テレビ局と今回の問題における特定の関係者がつながっていて、真実とは違う内容へ世論を一定の方向に誘導しようとしているようなことがあれば、その件についてはテレビ局自体が批判を受けることもあると思います。こんなことをわざわざ書くのは、ここで挙げたフジテレビだけではなく、テレビがそれこそ今回問題になった女子選手と同じように将来ある若いアスリートについて、極めて悪意あるイメージを植え付けた報道をした「前科」があるからです。

かつて日本のプロ野球において、読売巨人軍への入団を希望し「空白の1日」という当時の仕組みの裏を突いて突然に読売巨人軍への入団を発表した江川卓選手の記者会見でテレビ放送された江川卓選手の放った「そう興奮しないで下さい」という発言のシーンは繰り返し報道され、多くの野球ファンだけでなく一般の視聴者をも「江川=悪役」というイメージを主にテレビが植え付けました。

この一件は今のドラフト制度が変化していく一つの契機になっています。というのも元々ドラフト制度はお金のある球団がアマチュアの有望選手を買い漁ってチーム戦力の不均衡がひどくならないように契約金の上限を決め、さらに指名が競合したらくじ引きで交渉権を決めるものとして始まりました。ただ考えてみると、この制度では全てのプロ野球に入りたいと思う人間は全て「プロ野球機構」に属し、そこで入団する就職先が決められる(特定の球団による単独指名とくじによる交渉権獲得がそれにあたる)ような形になっています。それにしては江川選手の活躍した時代というのはプロ野球と言えば「読売巨人軍」というように、あからさまに「パ・リーグ」より「セ・リーグ」、「セ・リーグ」の中でも一番注目を浴びるのが「読売巨人軍」というような露骨なマスコミ報道全般に関わる贔屓があり、関東地区だけでなく地元に球団がない地域のテレビではプロ野球中継といえば「巨人対○○」というカードばかりでした。

それでもなお江川選手の読売巨人軍贔屓を批判するなら、それまでのテレビ・新聞の読売巨人軍偏重についても自己批判しなければならない部分もあるのではないかと私は考えます。とにかくそんな社会状況の中で江川選手の「空白の一日」が発生しました。ちなみに、この事件についての詳細はネットでも見られると思いますが、江川選手本人が当時の政権与党である自民党の代議士に相談して巨人への入団を何とか強行しようと事を進めたわけではありません。本人が大学を卒業した後アメリカへ留学するまでの行動を行なったことでもわかる通り、本人は自分の意思を示すことで、ドラフトの単独指名を願っていたと思います。しかしドラフト会議では必ず指名が重複すると考えた大人達は、あくまで江川さん本人がプロ野球界に入るなら巨人入りを希望しているということと、その投手としての類まれなる才能を知っている大人達が、様々な思惑を持って本人を説得し安心させるような説明をする中で起こした事であるという見方が普通です。空白の一日を使って巨人入団を発表したものの、それが関係者が思っている以上に世の中が騒ぎ出したことで、当時の大人たちは本人をテレビカメラの前に出して記者会見しないと収まらないということで、記者会見が開かれました。

普通、全国紙やキー局の記者をされている方なら、江川選手本人がこの法の網をくぐり抜けるような契約を一人で画策して行なったわけではないことは十分わかっていたでしょう。しかしその記者会見直前の状況というのは、まさにまだプロ野球に入る前の若い選手に向けて多くの記者が敵意を剥き出しにして殺伐な雰囲気を醸し出していたというのです。

そこで、記者からの怒号のような発言が飛びかう中、江川選手が冒頭に言った一言が「そう興奮しないで下さい」だったわけですが、当時のテレビはその前に記者が怒りの調子で詰め寄る場面はカットして江川選手が冷静さを失なった記者達をなだめた場面からの映像を繰り返し流しました。当然視聴者は記者会見前の状況がわからず江川選手の若い選手にあるにも関わらずかなり「ふてぶてしい態度を取る奴だ」となってしまい、バッシングへとつながっていくのです。

この事例においては当時の政界ともからみ、単なるスポーツ選手を利用して、様々なイデオロギーを持つマスメディアが自分達の主張を押し付けようとしたり、経済界にからむ人達がお金を儲けようとしたりと、そんな大人達に江川卓さんは利用され、その悪いイメージはまだ一部の人にとって払拭されていないわけで、重ね重ね当時のマスコミ、特に編集で都合の悪い部分を切って放送したテレビの罪について考えなければいけないところだと思います。

もちろん、視聴者の興味を引き付けたいというのがテレビ制作者の本音であるわけですが、視聴率を上げたいからそこまでの罪もないスポーツ選手のその後の人生を左右しかねない映像を繰り返し流し、世論の誘導まで図ることが本当にいいのでしょうか。女子体操のトラブルがテレビで語られる中では盛んに「アスリートファースト」という言葉が出てきます。そしてオリンピックになると必ず言われるのが、「メダリストは神様でも4位以下は虫ケラ扱い」とは言いすぎかも知れませんが、メダリストでなければあまり詳しく報道しないのもまたテレビなのです。

日本のテレビが今後も「メダリスト偏重報道」を続けるなら、まずは東京オリンピックを目指す有望な選手をいかにして能力を伸ばせるような環境を整えることが大事なのですが、そこでのテレビの役割は綿密な取材によって体操に関係する人々の中にくすぶっている大きな膿をあぶり出し、今もって女子の体操がオリンピックでメダルを取れない原因を追求することではないでしょうか。

ですから、いきなりショッキングな映像が出てきたり、番組コメンテーターがいきなり意見を変えたりするような時には、冷静にその裏に何があるのか? という風に考えたり、報道がアスリートの今までの努力を葬り去るようなものではないかとも考えてみましょう。素直にテレビ制作者の好む方向に世論を誘導されないようなテレビの見方ができれば、テレビの作り手側も考え方を変えざるを得ないでしょう。


特番なのに収録でテロップも出さないのは怠慢では?

今回あえて日本テレビの24時間テレビについてこのブログで書くことはありませんでした。それこそ、第一回目から批判的な意見というものはあり、最近の予定調和的なノリもどうかと思うことはありますが、今回紹介するFNS27時間テレビと比べると一つだけ確実に優れていることがあります。それは、思いっきり録画による収録番組を垂れ流していたからです。

プログラム的には2番目に放送された『FNS対抗!メシの祭典』のコーナーは録画だと思いつつ見ていましたが、とある場面に出くわしたことで、それ以降は別番組にチャンネルチェンジしました。それは、コーナーの中でメインのビートたけしさんに食べさせたい食べ物を全国のFNSネット局のアナウンサーと地元出身のタレントがプレゼン合戦をするのですが、その中ではからずも先日大きな災害で多くの人が被災した場所同士という「北海道」と「広島」で対決になりました。大切なのは2つの地域の勝ち負けではありません。プレゼン対決の最後に、「どうしても言いたい事がある」と言ったのが広島でしらすを用意した漁師でレストランのオーナーで、それは先日広島県を襲った豪雨災害について全国から支援を受けたことの感謝コメントでした。

この時点までさすがに収録と言っても、先日まさに北海道が台風と地震で大きな被害を受けたばかりであり、もし台風や地震の起こる前の収録であったとしたら「この番組は○月○日に収録したものです」というようなテロップを入れてくれないと、北海道を代表してきた居酒屋の店主さん、地元テレビ局のアナウンサー、そしてタレント代表で出演している平成ノブシコブシのお二人と菊地亜美さんは、何故北海道の災害について一言も述べないのかといらぬ誤解を生じさせる可能性もあります。

最近のネットはそうした誤解が一気にバッシングを生むということもありますので、せめて27時間の特番の多くの部分は生放送にした方が盛り上がると思いますし、今回のような特殊な状況にも対応できるように、どうしても収録番組を放送しなければならない場合にはきちんとテロップを入れて処理することがあっても良かったのではないかと思うのです。

そもそも、27時間にもおよぶ長丁場の中、当然録画放送の部分は出演者の休憩のためにも必要ではありますが、24時間テレビでは他の場所から中継を入れたり、テーマに関連したドラマが主であって、基本生放送で流していることで視聴者に対するアピール度もあったのではないかと思います。普通なら生放送でもやれそうなバラエティ部分を生で放送できないというのは単にビートたけしさんにそこまでの体力がないからなのかも知れませんが、それならそれで、ピンポイントで生のビートたけしさんがいつ出てくるのか? というような見せ方での出演のさせ方はあったように思います。手ぬきとまでは言えないかも知れませんが、今回私が別の局に変えたのも、そうした雑な番組の作り方にこれ以上同じコーナーを見ていたくないと思ったからというのが正直なところです。

当然その後に魅力的なコーナーもあるわけなのですが、根本的なことですがあえて27時間ではなくもっと少ない時間での特番をやった方が司会のなり手も増えるでしょうし、番組の内容も絞れて面白くなるのではないかと思うのですが、

(番組内容)

FNS27時間テレビ にほん人は何を食べてきたのか?【たけし村上&修造上戸】フジテレビ
9/8 (土) 18:30 ~ 1:30 (420分)
【総合司会】 ビートたけし
【キャプテン】 村上信五(関ジャニ∞)
【食のれきしサポーター】 林修
【食堂長】 バカリズム
【タビビト】 上戸彩
【にほん人食堂】 ビートたけし、村上信五、林修、バカリズム、上戸彩  【FNS対抗!メシの祭典(1)】 〈MC〉ビートたけし、村上信五、山崎夕貴(フジテレビアナウンサー)  〈食のれきしサポーター〉林修  〈出演〉あき竹城、ガダルカナル・タカ、菊地亜美、具志堅用高、滝沢沙織、瀧本美織、壇蜜、平成ノブシコブシ、前園真聖、モーリー・ロバートソン、森口博子、よゐこ 他
【たけし村上農場】 ビートたけし、村上信五、藤井弘輝(フジテレビアナウンサー)
【ホンマでっか!?TV】 明石家さんま、村上信五、加藤綾子、ブラックマヨネーズ、マツコ・デラックス、磯野貴理子、島崎和歌子、渡部建(アンジャッシュ)、ギャル曽根 他
【さんまのお笑い向上委員会】 明石家さんま、村上信五、久代萌美(フジテレビアナウンサー)  今田耕司、雨上がり決死隊、堀内健(ネプチューン)、関根勤 他 総勢36人の芸人
【チーフプロデューサー】 中嶋優一
【総合演出】 竹内誠
【テーマソング】 関ジャニ∞「今」(INFINITY RECORDS)
【制作】 フジテレビ

(番組データ)

ビートたけしと村上信五が、楽しくも奥深い「にほんの食」にたっぷり向き合う27時間。もっと、もっと日本食が好きになる! 〈18時30分~〉『にほん人食堂』 たけし、村上、林修先生、上戸彩が「にほん人食堂」に入っていくところから、ストーリーが始まります。旧石器時代から現代まで私たちが食べてきたものについて、バカリズム食堂長がフリップでおもしろく発表!さらに楽しく学べる林先生の解説も満載です。

〈18時55分頃~〉『FNS対抗!メシの祭典』 FNS27局から、アナウンサー、そして各都道府県にゆかりのあるタレントが集結! トークテーマ:食の発祥宣言、あの大スターが愛した飯、日本一のバカヤロウ飯、あっぱれ!殿(ビートたけし)への献上飯、愛され続ける名店 〈20時10分頃~〉『たけし村上農場』 たけしの思い出の味を再現すべく、村上と藤井弘輝アナウンサーたちが約60年前の種から半年かけて田んぼでお米を栽培するドキュメント企画