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とても民放らしい「ご先祖さま探し」

この番組は2回目の企画で、前回はお笑い芸人の宮川大輔さんが家系図上で日本の映画の祖である牧野省三氏につながり、それはわかる人にとってはすごい事なのですが、あくまでテレビ的にわかる人をということでなのか「津川雅彦さんと親戚」ということで大いに盛り上がりました。ただ、この番組の潔いところは、たとえ養子つながりで血縁が途絶えているような場合でも、つながりが面白ければどんどんその家系図を書き続けていってしまうところにあると思います。

同じように自分の先祖の事を調べる番組にはNHKの「ファミリーヒストリー」がありますが、あちらの方はNHKの綿密な取材力を使ってドキュメンタリータッチで仕上げているという感じなのですが、この番組は親族ご本人にわかっている家系図を書いてもらうところから始まり、思ってもいなかった人物と出演タレントがつながっているという事をメインに楽しむバラエティとしてうまく仕上がっています。

今回のメインはDAIGOさんで、少し詳しい人なら彼のおじいさんが元総理大臣の竹下登氏ということはわかっているので、そこからの親戚関係はだいたい予想できましたが、意外だった点が何点かありました。まずは、トヨタ自動車創業者と日産自動車創業者が親戚関係にあったということの中で、家系図に書かれていた「豊田佐吉」の文字が無視され、スタジオ内でも全く話題にされなかったことです(^^)。豊田佐吉の自動織機をはじめとした様々な発明が後のトヨタ自動車につながったという意味で、ネームバリュー的にもトヨタ自動車という名前を出すなら豊田佐吉とDAIGOさんが親戚だったという風に紹介した方が面白かったのではないかと思うのですが。

そして、この番組独特の面白さが出た点として、豊田佐吉から安田財閥にも親戚関係が家系図でつながっていく中で、DAIGOさんがロックシンガーである点から「小野洋子(オノ・ヨーコ)」という文字が出た時点で、自動的にその夫である「ジョン・レノン」とも親戚ということになってしまいました。当然、相当遠い親戚でありDAIGOさんとジョン・レノンには血縁関係はないので(^^;)、音楽的な才能がどうこうということは全くないのですが、ビートルズのメンバーが「親戚」という枠で一くくりになってしまうというのは、結構面白いと素直に思えます。

さらに、DAIGOさんの家系図を辿ると何と維新の英雄である西郷隆盛にたどり付き、西郷と親戚関係にあった岩倉具視の直系の子孫ということでスタジオに登場したのが加山雄三さんでした。加山さんのお母さんが岩倉具視のひ孫だということなのですが、これで加山雄三さんとDAIGOさんが遠い親戚で、さらに加えて加山さんとジョン・レノンも親戚関係になっているという事になってしまったのです(^^)。

加山雄三さんは、ザ・ビートルズが来日した時にメンバーに会うことができた数少ない人物の一人でした。ただこの件も番組では加山さんとビートルズが会った時にすき焼きを食べたという話を、単に親戚同士の会食と片付けてしまいましたが、当然その時点では加山さんとジョン・レノンは親戚では有りませんでした(^^;)。その点は見ている人もわかってはいると思うのですが、最初から親戚ということで加山さんとジョン・レノンは会ってはいません(^^;)。

当時の記録を見てみると、周辺の人々が加山さんを何とかビートルズに会わそうとお膳立てをしたそうなのですが、当初加山さん本人は気乗りがしなかったということです。でも何とかヒルトンホテルのビートルズ滞在中の部屋に出向き、一緒にすき焼きを食べるということになったのですが、食べ方のわからないメンバーに加山さんが食べ方を教え(若大将の映画ではすき焼き屋の息子という役をこなしていたから?)、行儀の悪い食べ方をしたジョン・レノンを叱ったという話もあります(^^)。まさか後に親戚になるとはこの時には思わなかったでしょうね。できればそんな話も加山さんに振ってもらえれば、ネットでは出てこなかったビートルズの裏話が加山さんから出てきたかも? と思うとちょっと見ていて残念でした。

で、この番組で一番笑ったのは、次に出てきた俳優の千葉雄大さんの家系図をたどっていく中で、何とまた維新の英雄である木戸孝允に行き付き、西郷隆盛・木戸孝允・岩倉具視(この3人には親戚関係がある)が並んだ写真が出た時点でまさかと思ったのですが、DAIGOさんの時に出て退席したはずの加山雄三さんが再びスペシャルゲストとしてスタジオに登場した時です(^^;)。つまり、DAIGOさん・加山雄三さん・千葉雄大さんは遠い親戚で、3人ともジョン・レノンの親戚だったということで、この時点でお腹いっぱいという感じでしたね。

後から出た壇蜜さんと武田真治さんはそこまでのインパクトが与えられずにかわいそうな気がしましたが、渡部建さんは同じ総理大臣でも決して国民から好かれたとは言い難い山県有朋氏と遠い親戚であることがわかり、これはこれで面白かったです。できれば渡部建さんの芸能界の立ち位置とからめていじってほしいという気もしましたが、これはテレビ上では突っ込むのは無理でしょう。今後もある意味無責任に、とんでもない人物とつながっていそうな芸能人を番組で発掘して紹介して欲しいと思います。これこそ民放のバラエティという感じだったので、次回があることを期待します。

(番組データ)

はじめまして!一番遠い親戚さん【DAIGOと千葉雄大が遠い親戚だと判明SP!】TBS
2020/02/11 19:00 ~ 2020/02/11 20:54 (114分)
【MC】相葉雅紀
【ゲスト】DAIGO・武田真治・壇蜜・千葉雄大・宮川大輔・渡部建(五十音順)
【SPゲスト】加山雄三
【プロデューサー】國谷茉莉
【演出】山森正志(イースト・エンタテインメント)

(番組内容)

芸能人の家系図バラエティー!
▽ DAIGOの親戚はまだまだスゴかった!西郷隆盛にアノ小説家…華麗すぎる偉人の連続に大パニック!
▽千葉雄大の親戚に「1964年東京五輪にまつわるスゴイ方」や「ピカソと交流を重ねた日本人」がいた!
▽DAIGOと千葉雄大が遠い親戚だと判明!2人を繋ぐまさかの人物が登場
▽渡部建が大興奮!「元首相」や「日本が誇る名女優N」との繋がりが!
▽武田真治の親戚&壇蜜の初恋親戚さんも!


芸人より面白い素人がいる大阪ローカルの底力

大阪はお笑いの街と言われ、VTRで街を行く素人のインタビューを取ってその面白さをアピールする番組は「秘密のケンミンSHOW」をはじめ多くあるものの、そうした「街のご意見番」は芸人より面白いのか? という事について今回は考えさせる内容になりました。

私自身が関西出身ではないので、仲間うちのそれほど緊張感のない掛け合いを見ていてもそれほど面白さを感じないのですが、今回の明石家電視台は大阪という地域の面白さを余すことなく伝えてくれた素晴らしい構成になりました。

基本的に、明石家さんまさんがMCとなり、トークを行なう番組というのは、有名なところでは日本テレビの「踊る!さんま御殿!!」やフジテレビの「さんまのお笑い向上委員会」があります。前者における芸人の立ち位置はあくまでメインゲストの飾りという感じで、芸人の力量が試されるところがあります。逆に俳優やスポーツ選手、文化人というスタンスの出演者をいじってその面白さを引き出すところにこの番組の面白さがあり、出演する芸人はいかにMCであるさんまさんの意図を汲んで発言をするのかというところに難しさがあるでしょう。

そして、芸人にとってさらに過酷なのが「お笑い向上委員会」でしょう。かなりのトークがカットされる中で、頭の中に何も浮かばずに立ち往生してしまう芸人も多く、番組との相性が良くないと番組自体を敬遠する方もいるのではないかと思います。そんな中、番組後にはその内容についてネット上が炎上するほどの爪痕を残しつつも一般視聴者からほとんど支持されない(^^;)、爆笑問題の太田光さんの懲りない行動は、なかなか真似できないという意味ですごいなあと思うわけです。

ただ、多くの芸人にとっての理想は、その場を壊すことなくごくごく自然にさんまさんとのやり取りを行ない、ある時にはさんまさんが喋っている最中にも容赦なく合いの手を入れ、それなりに笑いを取るというような事だと思います。その普通の人ならほとんど不可能で、芸人さんであっても難しい事をやすやすとしていたのが、番組のネットデータでは名前さえも出ていない新世界のアニマル服専門店「なにわ小町」の名物店長で「声おっさん・顔べっぴん」を自称する高橋真由美さんの素人離れした面白さが半端ない今回の放送でした。

番組レギュラーの中川家・礼二さんもそのキャラクターに食いつき、恐らく近々収録される「お笑い向上委員会」では必ず高橋さんの「笑うてるのに声出てへん」モノマネが実践されるでしょう。そもそも考えると、こうした礼二さんのモノマネの面白さというのは、素人離れした面白さを持つ大阪で生活している素人さんを観察し、それを脚色なしに再現するだけでも面白くなってしまうところもあるのではないかとも思えてきました。少なくとも高橋さんは必死に爪痕を残そうとしたゆりやんレトリィバァさんよりも笑いを取っていましたし、同じ芸人としての土俵で争うことがないことだけが幸いだという感じもしました。

やはり毎日、新世界で丁々発止のやり取りをしているので、ご自身は「日常会話」の延長でしか語っていないにも関わらず、大阪とは縁もゆかりもない多くの人を笑わすことのできる能力が自然と備わってしまったのでしょう。高橋さんがすごいのは、芸人は一部テレビには適さないような言葉を発したりする素人の面白さを切り取って表現することが絶妙なのですが、高橋さんは素人でもきちんとテレビを見ている人にそこまでの不快感を与えずに場を面白く回しているバランス感覚の良さが絶妙なのでした。

最近の明石家電視台はトーク中心で様々な人達が出演されているので、その中から少しテレビの枠から飛び出るくらいの個性を持つ素人さんをスタッフが見付けてきてくれることもあるかも知れません。見逃し配信のTVerならネットされていない地方でも見られるので、現在のお笑いにちょっと不満を持っている方はちぇっくしてみるといいかも知れません。

(番組データ)

痛快!明石家電視台【大集合!計920kgぽっちゃり美人★ゆりやん珍恋愛】
2020/01/13 23:56 ~ 2020/01/14 00:53 (57分)MBS毎日放送
【レギュラー】明石家さんま 間寛平 村上ショージ 中川家(剛・礼二) 重盛さと美 アキナ(山名文和・秋山賢太)
【ゲスト】 安藤なつ ゆりやんレトリィバァ 五十嵐サキ ほか10人
【アシスタント】 辻沙穂里(MBSアナウンサー)

(番組内容)

新喜劇マドンナ1年でまさか30kg増量!?
▼「ぽっちゃりがゆえの身体の不思議がある」「譲れないこだわりがある」…から「股ずれ」「便器を割った」まで、赤裸々告白!!
「実際どうなん!?ぽっちゃり美人」と題し、メイプル超合金の安藤なつ、ゆりやんレトリィバァ、吉本新喜劇の五十嵐サキらお笑い芸人をはじめ、ぽっちゃりアイドルのびっくえんじぇる、歌手、主婦、販売店員ら70キロ~135キロの10人が登場!テーマに沿ってさまざまなエピソードを披露する。最年長は69歳で80キロの主婦!
●ぽっちゃり以前の写真も披露!「新喜劇のマドンナ」に「栃木の北川景子」!?ビフォーアフターにさんまもビックリ!!
●「ただ食べてるだけ」のユーチューブで「生活できるようになった」
●太っていると外国人からモテる!? …赤裸々な告白やエピソードが次々披露!ぽっちゃり美人10人がとっておきのトーク


後からの言い訳は傷口を広げるだけか?

私のいる静岡県内では、東京で7月5日深夜(実際の放送時間は7月6日未明)に放送された今回紹介する「2019年上半期のTBS」という番組が8月4日の午後という変則的な時間に放送されたので、今さらという感じもする方もいるかも知れませんが、このブログでも触れさせていただいた「世界リレー」中継に関するTBSの見解について司会の安住紳一郎氏がコメントしましたので、今回はその内容についてのみになりますがコメントの内容を検証していきたいと思います。

この「世界リレー」についての中継におけるドタバタ劇については、以前にこのブログで紹介させていただきました。

スポーツのライブ中継では何を伝えるべきなのか

上のリンクの中で3つの問題だと思った点を指摘させていただきました。それは以下のような事です。

・その1
世界リレー初日の地上波の放送前にBSで競技内容が中継されていたものの放送時間が終わってしまって中継できなかったレースについて、地上波内ではキャスターを含め全く伝えなかったこと。

・その2
地上波の中継でも全レースを中継する事ができず、直後にある通常の生放送番組「新・情報7DAYS ニュースキャスター」でも、番組が始まってレースの内容を中継するのに10分くらい時間がかかり、結果が気になる視聴者は、安住紳一郎氏とビートたけし氏の雑談にしばし付き合わされたこと。

・その3
翌日の第二日の中継におけるレース結果について、字幕では正しい結果が発表されているのに、本来はその事をきちんと伝えるべきキャスター(織田裕二氏・中井美穂氏)の元には伝わっておらず、しばし推測と憶測を元にしてのコメントが続いたこと。

このうち、番組で安住紳一郎氏が弁解した点はご自身が携わった「その2」の部分のみで、会社として陸上についてはかなり長いこと「TBSの顔」となっているお二人の事については最後まで全く触れませんでした。この点については、番組の最後に安住氏は「責任は全て私にある」と言っていましたのでここで会社やメインキャスターの事を書いても仕方がないと思いますので、今回は直接ご自身の問題として弁解した「その2」についてその内容とそれに対するコメントをしていきたいと思います。

まず、安住氏はスタッフから、世界リレーについてはタイムテーブル通りに進まないという事が想定外で、さらに中継できなかった競技についても「結果のみを伝えれば良い」と言われていたことを明かしました。しかし、この状況でレースの内容を伝えることは大事だということもあり、急遽録画したレース内容を「新・情報7DAYS ニュースキャスター」で放送するためには、元々構想になかった事なので、すでにスポーツ中継のスタッフが保存していた動画データから問題となったレースのスタートからゴールまでの部分を切り出し、さらに放送できるように編集するために7分から8分の時間がかかってしまうので、それまでの時間をビートたけしさんとのおしゃべりでつないでいたという説明でした。

ただ、そうした言い訳をするなら、番組開始冒頭にそういう話をした方が印象が良かったのではないかと普通に思えるのですが。安住氏からすると、自分の番組にも予定があり、放送すべき内容を削ってまでレースの録画放送をすることでこれ以上自分ら番組に責任はないと放送時には思っていた感じもあります。

もちろん、元々はタイムテーブルを発表し、さらにテレビ中継のある中でどんどん予定時間を過ぎてしまう世界リレーの運営サイドの問題であるのに、たまたまスポーツ中継後の生放送を担当していたキャスターが責任を問われるというのは厳しい話です。しかしアナウンサーがテレビ局の顔である以上、局に対する批判を和らげるためにも、番組開始直後のコメントをもう少し考えて行なった方がここまでのTBSに対する非難は大きくならなかったのではないかという点を考えると、全く安住氏やビートたけし氏に責任はないのかというと、少し考えてしまいます。

そして、今回の放送を見て改めて、TBSアナウンサーのレベルでは「世界陸上」のような大きなイベントの動向について文句も言えないのではないかと番組を見た側としては考えざるを得ません。この番組のホームページでは「TBSへのご意見を募集中」という投稿リンクがありましたが、どちらにしてもメインキャスターにご退場いただいたり、番組における発言内容を考えてくれと意見しても聞く耳を持たないんでしょと思わざるを得ません。やはり、こうした何が起こるかわからないスポーツ中継はインターネットによるキャスター無しの同時中継を責任を持ってやってもらう方が、同じような弁解を何回も安住紳一郎氏にさせるよりも楽に責任逃れができるのではないかと個人的には思います。

(番組データ)

安住紳一郎と2019年上半期のTBS★安住紳一郎と「水ダウ」藤井健太郎初タッグ! TBS
2019/07/06 00:20 ~ 2019/07/06 01:20 (60分)

(番組内容)

TBSで今年の上半期に起きた様々な出来事を振り返り、ハードTVウォッチャーとしても知られる安住紳一郎が出演者として…またTBS社員として…独自の目線で徹底解説!

日曜早朝に放送している『TBSレビュー』(TBSおよび放送全般が抱える問題について幅広く取上げ検証していく番組)を思いっきり柔らかくした感じの自己批評風バラエティ。アナウンサー安住紳一郎が独自の目線でこの1月~6月のTBSを振り返り、ときに現場の舞台裏を語りつつ、後輩アナウンサーからの疑問や悩みにも向き合いながら、上半期を締めくくります。

【MC】安住紳一郎(TBSアナウンサー)
【出演】日比麻音子(TBSアナウンサー)、山形純菜(TBSアナウンサー)、宇賀神メグ(TBSアナウンサー)


芸能人・タレントの「あるべき姿」を具現化したオードリー春日企画

まず、このブログで番組内容を紹介する場合には事前にインターネットで公表されるデータを利用することがほとんどなので、今回のように番組側がその内容をひたすら隠したいようなドッキリ企画の場合には、データとして残りにくいということがあります。すでにこの文章を書いている段階で番組は放送を終了していますのでネタバレしますが、重大発表とはオードリー春日さんがM-1グランプリで世に出る10年以上前から付き合いのあった一般女性にプロポーズするという事で、どこまでが既定路線なのかはわかりませんが、とにかくプロポーズは受諾され結婚という形へとなるようです。

こうした特定の番組内でのプロポーズ、結婚の発表というやつは、もし今後二人の人生に何かがあった場合、必ず引き合いに出される可能性があるので、特に顔出しまでした春日さんのお相手の一般女性および親族に話を通し、事前のテレビ出演のオファーがなかったわけはないでしょう。そうしたテレビ上の「お約束」を見ている側も理解した上で3時間通しで見てしまったわけですが(^^;)、ここまで個人のプライベートに踏み込んでドキュメンタリーの手法も使いつつ流すということには裏があるのではないか? という風に考えることもできてしまいます。

タレントの好感度調査というものがありますが、男女別年令別という全方位的に印象が良くなければなかなかランキングの上位には出てきません。そのために、こうした番組によって、春日さんの一途な相手とのお付き合いの仕方を印象付けるようなテレビ番組の取材を受けることによってしだいにお茶の間の好感度が上がるようになっていくという流れになっていくのだと思うのですが、ここで改めて言いたい事は「テレビはその枠にはまった所しか映し出さない」ということです。

テレビの、特にワイドショーでは人を叩く場合、その人の中にある批判されるべき場所を見付け出し、VTRで切り取られた箇所をこれでもかとしつこいぐらいに流されていると、最初はどうでもいいと思っていた人までも、この人は絶対許せないとテレビコメンテーターとともに怒り、その流れは特定の人物に対するバッシングにも繋がりかねません。きっかけになる行動というのは何でもいいので、それこそオリンピックのメダリストになった、それまでは国民の殆どが知らなかったいわゆる「今どきの若者」がするようなぶっきらぼうなインタビューでの受け応えが問題になったりします。しかし、現場の当事者にとっては、そこまで他人に気を遣うような人間であれば、ちょっとした事で心が動き、大きなプレッシャーが掛かるオリンピックや大きな試合でのメンタルをコントロールすることは難しいと考えることもできます。

テレビ番組に出演して好感度が起きるタレントを目指し、さらには大企業から大きなコマーシャルの契約を得たいと思っている人や事務所なら、あえて言えばテレビカメラが回っていない時でも、スタッフや一般のファンへのいわゆる「神対応」をするような完全無欠な「いい人」であることが好感度を持たれテレビに出続けるためには必要だと思うでしょう。

さらにそれこそ今回の春日さんのようにテレビ番組の提案に乗る形で、真面目で真剣に取り組む姿をテレビで出そうと必死になり、今まで良く思っていなかった人をも取り込むということもあるでしょう。反対に同時期にSNSでのつぶやきの内容が問題になり、さらに公の場に出てきてファンやマスコミに対して取った態度が最悪だと一部の人々がかみついている電気グルーヴの石野卓球さんのような場合はどうでしょうか。相方のピエール瀧容疑者はテレビの影響力とともに知名度を伸ばしてきたところがあるので、テレビ視聴者が納得するような謝罪なり態度を取っていないと、今後のテレビ復帰は難しいと思います。しかし、基本的にテレビに出なくてもいいと考えていて、石野氏のように今回の騒動で事務所を辞めたいとまで考えている人までテレビは「いい人」であれと強要するところがあるのです。これはテレビに出ることを目的としない人であれば、無視してもいい点ではないと思いますし、それをいくら批判したとしても批判の対象にはダメージにはならず、逆に新たな「伝説」になるところもあるので、あまりテレビが糾弾を繰り返すとテレビ自体のメディアとしての信頼感が損なわれるようなところも今後は出てくると思います。その点は十分に考えた上でテレビは批判の対象を考えるべきです。

改めてこれまでの春日さんとテレビとの関係ということで考えていくと、まだ現在住んでいる自宅アパートの「むつみ荘」はもはやネット検索を掛ければその場所は割れており、自宅でくつろいでいてもテレビで面白おかしくその様子を放送したがために(当然春日さんサイドも了解の上ではあるのですが)、数々の「自称ファン」という方とのトラブル話には事欠きません。一般的に考えて全くメリットがないばかりか、最悪の場合には犯罪被害を受ける可能性すらある今の状態を維持しているのには、とにかくどんな取り上げ方をされてもテレビに出続けたいという意志があったのだろうと想像はするものの、これからは一人で生活するわけではないので、さすがに結婚後は居を移さないとまずいでしょう。

少し前に福山雅治・吹石一恵夫妻の自宅に無断侵入したファンがいたことが大きなニュースになりましたが、福山雅治なら駄目で春日(敬称略)なら大丈夫という風にもし今のオードリーの担当番組を作っている人の中にいて、今後もむつみ荘で夫婦生活の様子をバラエティ番組で流そうと思っているとしたら、それは大きな間違いです。

2019年4月から「働き方改革」が大企業では実践されていますが、今のままテレビ局が一人の芸人のプライバシーを赤裸々に流すことで、春日夫妻の仕事というのはテレビ・ラジオ出演や営業の仕事が終わり、自宅に帰っても「残業」が続くことになります。どうしてもそうした画が録りたいなら、別に新居での生活を持った上で、むつみ荘は全てテレビ局が家賃などの面倒を見て「疑似生活用の仕事場」として提供するくらいの気概が欲しいところです。そうすれば私たち視聴者は、普通では考えられないむつみ荘での生活をテレビ演出上のフィクションと思って気楽に楽しむことができるようになるでしょう。それがきっかけになって、テレビとは「テレビという枠」の中にうまく収まるように演出をし、それらしく見てもらい視聴者を楽しませるものだということも、今よりももっと多くの人に理解してもらえるようになるのではないかと思うのです。

(番組データ)

ニンゲン観察モニタリング★福山雅治&緊急生放送で重大発表3時間SP!! TBS
4/18 (木) 20:00 ~ 23:07 (187分)
【MC】ブラックマヨネーズ(小杉竜一・吉田敬)
【レギュラー】小泉孝太郎  笹野高史  NAOTO ハリセンボン(箕輪はるか・近藤春菜)(50音順)
【プロデューサー】 田村恵里 畠山渉
【ディレクター】 木村大介 後藤美和 ほか

(番組内容)

【ニンゲン観察1】福山雅治が放送ギリギリ暴露トークに香川照之&中村アン総ツッコミ「貪欲だから」 レミ直伝の15分でできる超簡単「ケーキリゾット」を神木隆之介が手作り差し入れ!平野レミの超ムチャ振りにDAIGO困惑!

【ニンゲン観察2】運動音痴だと思っていた少女が実は小学生日本チャンピオンだったら?まるでCG!?実力完全開放で超高速スーパーラリーに驚愕!神技スマッシュに大人タジタジ…


テレビの取材能力が信頼できなくなる事例

昔から「嘘も100回言えば真実になる」という言い回しがあります。これは、私の経験ではナチスドイツのプロパガンダがなぜドイツの人々に受け入れられたか? という謎を解くカギとして出てくることが多いように記憶していますが、そこまで大きなことでなくても、嘘がテレビでもっともらしく語られることによってその嘘があたかも真実のように多くの人に浸透していくということもあります。インターネット以上に多くの人が見るものであればこそ、バラエティや情報番組であっても事実関係のチェックは怠らないで欲しいと思うところです。

今回、「サタデープラス」の一コーナーでTOTOが日本で初めて発売し、大ヒット商品となり、今では付いていないと違和感があるとまで言われるようになった商品名「ウォシュレット」のコマーシャルに焦点を当て、製作秘話を紹介しているのですが、当時のコマーシャルにおける「常識」として「おしり」という言葉を使うことがはばかられ、CMディレクターの仲畑貴志さんが当時の社長に根回しして「おしり」という言葉をCMのキャッチコピーとして使う案を了承させたというくだりがあったのですが、これは全て真実なのか? というのが番組を見ていて私が違和感を持った点です。

ちなみに、ウォシュレットが発売されたのは1980年6月で、今回番組でも話題とした「おしりだって、洗って欲しい」というコピーで流れたCMが出たのは1982年です。ではその前にウォシュレットのテレビCMはなかったのかというとそうではなく、キャッチコピーではありませんが、ヒカシューが演奏し巻上公一氏が歌ったCMソングの形で「おしり」という言葉が使われた初代CMがあったことは意図的であるのかそうではないのかわかりませんが、番組では無視されています。この事実は個人的に見た記憶があるので間違いないと言えますが、ネット上に実際にお仕事に関わった吉江氏のブログがありますのでリンクを貼っておきます。

https://ameblo.jp/kazuoyoshie/entry-10131498653.html
(吉江一男のブログ 「TOTOウォシュレットの初CM」)

ただ、困ったことにGoogleで「ウォシュレット 初代 CM」で検索すると、最初に戸川純さんのコマーシャルの動画にアクセスできるようになってしまっています。さらに、検索一ページ目に出てくる以下のリンクのサイトと今回放送された内容がほとんど同じだったこともちょっとテレビ制作の現場の仕事として安易すぎるのでは? と思ってしまったのです。

https://middle-edge.jp/articles/rkU3q
(ミドルエッジ 「おしりだって洗ってほしい」TOTOウォシュレットを爆発的なヒット導いた戸川純のCM)

このサイト上では戸川純さんのCMはウォシュレットの初代CMとは書いてはいませんが、一つ気になる内容として、私は次の一文に注目しました。

『当時、下品なイメージを持たれる『おしり』というワードは宣伝にはタブーであった。』(上記サイトからの一部引用)

単に「当時宣伝にはタブーであった」とサイト上に書かれているだけなので、以前にこのワードが使われていないということにはなりませんが、番組での再現VTRでは社内会議の席上でこの「おしり」という言葉が問題になり、事前に社長にこの言葉の使用について根回しを行なっていたということで、社長の鶴の一声で「おしり」という言葉の採用が決まり、戸川純さんのCMにつながったという風になっています。しかし、ウォシュレット新発売の際にはすでに「おしり」という言葉の入ったコマーシャルが作られていたとすると、なぜ社員はその言葉に過剰反応してキャッチコピーに反対したのか、ちょっとわかりません。

別に初CMと戸川純さんのCMを流してそのインパクトの違いを印象付けるということで、改めてTOTOという会社の社風を紹介するような作りにしても十分伝わったのではないかと思うのですが、恐らく最初に紹介した吉江氏のホームページも確認しないで二番目に簡単にヒットした内容だけを基にして番組のコーナーを作ってしまったと言われても仕方のないところであるでしょう。

このような詰めの甘いVTRを作る事が許されるなら、意図的に間違っている内容を正しいかのように出す「フェイクニュース」のようなものを無意識にMBSは許しているということにもなってしまいます。そうした内容で放送するのが当り前になるなら、もはやテレビの情報が信頼できるとは言えなくなるわけであり、番組の最後に「この番組はフィクションです」というテロップを付けて初めて成立するというものになってしまう気がするのですが。

(番組データ)

サタデープラス【嵐二宮主演『ブラックペアン』撮影現場潜入★GW!進化形駅弁】MBS
4/28 (土) 8:00 ~ 9:25 (85分)
【MC】 丸山隆平(関ジャニ∞) 小堺一機 小島瑠璃子
【ゲスト】 桂南光 ミッツ・マングローブ 高橋茂雄(サバンナ)
【VTR出演】 二宮和也 小林しのぶ
【プレゼンター】 西村麻子(MBSアナウンサー) 福島暢啓(MBSアナウンサー)

(番組内容)

毎週土曜日あさ8時から生放送! 丸山隆平(関ジャニ∞)&小堺一機&小島瑠璃子。 各世代を代表するMCの3人がゴシップや旅や 旅行グルメとは一線を画す生活に『プラス』になる 情報をあなたにお届けします!お楽しみに!!

【マルわかり1週間!】 話題のニュースにプロならではの知識をプラス。 さらに、日曜劇場『ブラック・ペアン』の撮影現場に福島アナウンサーが潜入!主演の二宮和也さんから、MC丸山隆平に辛口コメントが…。

【“駅弁”の新常識】 4月に続々と新作が発表され“今が旬”の駅弁。駅弁の食べ歩き歴20年以上で、これまで5000種類の駅弁を食べ歩いた「駅弁クイーン」の小林しのぶが、駅弁の新常識をプラスします。

【マルわかりプレイバック】 海外セレブにも人気の大ヒット商品“ウォッシュレット”。その火付け役になった名CMの誕生の裏側に迫ります。


香川照之氏の「チャンネルをぶっ壊す宣言」とは

まず、先日紹介した俳優の香川照之氏がカマキリの着ぐるみを付けて、昆虫についての授業を行なう「香川照之の昆虫すごいぜ!」(NHK Eテレ)の元ネタはこの「櫻井・有吉THE夜会」にあったということが紹介されてびっくりしました。番組のコーナーでカマキリの着ぐるみを着て登場した香川氏はEテレで昆虫に関する番組をやりたいと訴えたのをNHKの関係者が見ていて、すぐに香川さんの事務所にオファーを出したことから「香川照之の昆虫すごいぜ!」が始まったのだそうです。

今回のスペシャルでは新ドラマ『99.9-刑事専門弁護士- SEASONII』の番宣のために訪れた松本潤さんが虫嫌いということで強引にカマキリの着ぐるみを着て出演したのが香川照之氏で(ちなみに表題のドラマには香川氏も出演されているので、番宣で出演することについてはおかしい事はないのです(^^))、どこかで見た着ぐるみだと思っていたら、何とNHKが作った着ぐるみをそのまま着てTBSに出てきたのです。その時に香川氏が言っていたのは「チャンネルをぶっ壊す」という宣言だったのです。

恐らく、TBSのスタッフとしても自分の番組で香川氏の面白さを発掘したのに、美味しいところを全てNHK Eテレに取られてしまったことは悔しさがあったのだと思います。Eテレの正月特番では雨季ということもあってか、香川氏が直接つかまえたいと思っていた「ハナカマキリ」の美しい姿を見せることはできず、まだ花のように美しい姿に脱皮する前のまっ白なハナカマキリをジャングルではなく番組コーディネーターの力を使って視聴者に見せただけだったので、香川氏は、美しい花のような模様が付いたハナカマキリの着ぐるみに着替えて登場し(何とTBSがお金を出して着ぐるみにしてもらったのだそう)、マレーシアにロケをして実際にハナカマキリの姿を撮影する番組を特番でやろうというプレゼンテーションをドラマの番宣と一緒に行なっていました。

今のところ、番組では「乞うご期待」となっていましたので全く可能性がないということでもないのかも知れませんが、もしTBSでスペシャル番組ができればとにかくテンション高めで面白いし、大人だけでなく子供にも安心して見せられる番組になるでしょう。元々TBSからのネタだというのならNHKの方も内容さえかぶらなければ文句も言わないでしょうし、すぐに実現はしないでしょうが、今後のTBSの特番が実現するのかということを大いに期待しながら続報を待ちましょう。

(番組データ)

櫻井・有吉THE夜会SP★梅沢富美男・松潤・田中将大・吉岡里帆…豪華ゲスト集結 TBS
1/4 (木) 21:00 ~ 22:54 (114分)
【M C】櫻井翔 有吉弘行
【ゲスト】 松本潤 香川照之 木村文乃 田中将大 吉岡里帆 梅沢富美男
【準会員】 長嶋一茂・島崎和歌子・小峠英二(バイきんぐ)・吉村崇(平成ノブシコブシ)・斎藤司(トレンディエンジェル)・サンシャイン池崎・ギャル曽根・藤田ニコル・池田美優

(番組内容)

☆完璧男・松潤に弱点発覚!○○を触れない?怒りの香川照之が大暴れ☆木村文乃が超気になる“瞬間蒸し野菜”老舗シェフが秘伝のレシピ公開☆マー君こと田中将大投手は超貴重!(秘)私生活語る!愛妻料理公開&1歳息子仰天エピソード☆吉岡里帆は超節制生活を激白!200日ぶり食欲解禁で1ポンドステーキ爆食い☆梅沢富美男が第二の故郷へ!35年ぶり感動の再会&娘の結婚式をリハーサル!藤田ニコルがウェディングドレス姿に!


自分のやりたいことを押し付けられても見ている方は困惑するばかり

番組の正式名称は『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』ということで、SMAPは一切関係ないのでタイトルが変わらなくても大丈夫なことを今回番組について書くためにデータを調べていて初めて気付きました。この番組は今回の放送で何と17年目に突入するということで、一時間すべてをパネラーの大竹しのぶさんにスポットを当てる構成になっていました。

放送された10月から3ヶ月も前の7月に行なわれたブルーノート東京を借り切り、友人や関係者でいっぱいの「大竹しのぶ還暦パーティ」の模様をメインに番組は進行していきます。パーティ当日は他のテレビ局の取材は一切シャットアウトしたにも関わらず、ご自身がパネラーをしている番組の放送局で、なおかつ死別した最初の夫(元テレビディレクター)が勤めていた関係からかTBSのカメラだけを入れてその様子と、過去のVTR(最初の夫との披露宴の様子)を流すという、かなり出演タレントとテレビ局の関係がわかるような構成になっていたというのは仕方ないとは言え、当日は完全にシャットアウトされ中の様子を報じることができなかった他のテレビ局は悔しかったでしょう。

恐らくほとんどの人が見たいのは、パーティの主役である大竹しのぶさんと前夫の明石家さんまさんとの「爆笑トーク」であるのですが、番組用に編集された一部分を見ただけでも十分お金が取れるだけのエンターテインメント性を持ったトークでありました。ただ、お二人が暮らしていたのは4年間だけのため、常に二人で求められればやるのではなく、何かの行事の時のスペシャルイベントとして出すくらいがちょうどいいのかも知れません。

もっとも、大竹さんが明石家さんまさんと結婚し、娘のIMALUさんが生まれた頃には、その様子を見ていた私のような素人でもさんまさんが面白いことをカメラに向かって言わなくなったことに、これでさんまさんも終わりかと思うほどでした。当時の大竹さんは完全にさんまさんの面白さを食っていましたので、今のようにお二人の会話が最高のエンターテインメントになっているというのは不思議な感じもします。逆に言うと、身内という関係から自由になったことであれだけ面白く話が弾むのに、身内として暮らしているとお二人の仲は悪くなるしさんまさん自体の面白さはなくなってしまいましたし、つくづく男女の関係というものは難しいものだと思います(^^;)。

番組後半にはガンでお亡くなりになったTBSディレクターとの関係にスポットを当ててその生涯を紹介するような構成でしたが、この点についてはコメントは差し控えます(^^;)。少なくともお二人の間に生まれた息子さんは遺伝的なこともあるので、きちんとがん検診だけはしっかり受けておいた方がいいでしょうね。大竹しのぶさんの人生にスポットライトを当てるというコンセプトのため、こういうパートも必要になってくるのはわかりますが、これを見ている私たちはどう処理をすればいいのか、困ってしまったというのが正直なところです。

そして更に困ってしまったのは、番組の最後に、山崎まさよしさんに曲を作ってもらい、最初の夫の事を想って作られた曲「願い」を大竹しのぶさんがスタジオで歌ったということです。すでにパーティのVTR内でブルーノート東京で歌っているのを見たばかりなのに、さらにテンションがアップした状況で大竹さんの歌を目一杯聴かされるさまは、過去に同じTBSの番組『キミハ・ブレイク』で自作の歌を熱唱した泰葉さんの姿とだぶってしまいました(^^;)。やはり、テレビでは見る人が見たいものを中心に放送して欲しいという当り前の事を番組を見終えて考えてしまった今回の番組でした。

(番組データ)

中居正広の金曜日のスマイルたちへ TBS制作
2017年10月20日(金) 20時57分~22時00分
MC 中居正広
パネラー 大竹しのぶ 假屋崎省吾 室井佑月 (他)
安住紳一郎(TBSアナウンサー) 山本匠晃(TBSアナウンサー)

(番組内容)

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