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優しくユーチューバーに手を差しのべたテレビスタッフの今後が心配

2020年は新型コロナウィルスの脅威もあって、人の集まるところへの観光から、人が少ないと思われるキャンプを、しかもソロで行なうソロキャンプが芸人のヒロシさんのYou Tube動画あたりから注目が集まり、ヒロシさん自体も仕事でBSや地方局制作のテレビ番組でそのキャンプの様子を紹介する番組に人気が出てきています。

旅番組を多く放送するテレビ東京系列のBSテレ東でも、こうしたブームを当て込んでと言ったらいやな言い方になるかも知れませんが、そこから少しひねった形で出してきたのが、番組での移動手段として前面に出してきた「自転車キャンピングカー」です。

まずこの番組について言いたいのは、ユーチューバーである「ちょもか」さんにその利用をお願いした(彼女の普段のキャンプは軽自動車を利用した車中泊もありのソロキャンプで、自転車を使ってのツーリングは初めてのようなコメントあり)自転車で引くキャンピングカーについて、内部の構造の紹介はあったものの、最後までこのキャンピングカーの内容や価格など、もしかしたら「自転車で引くキャンピングカー」に興味を持って最後まで見ていたかも知れない視聴者に対しての裏切りでしかないでしょう。

自転車キャンピングカーについては、走行時には縮んでいた本体が就寝時には伸びて内部の長さが190センチとなるということくらいしか番組を見てわかった点はありませんでした。さらに、電動アシスト自転車を使っていながら、テレ東の「出川哲朗の充電させてもらえませんか」のように、どこでアシスト自転車の充電をしたのか、さらに番組を見ていてわかったものの、前編で煮沸すれば飲用になる滝の水でコーヒーを沸かして飲んでいる所でも、後で出てきた湯わかしのためのキャンプ用シングルバーナーが出てくる場面はなく、「新しいひとり旅のスタイル」と紹介するには(どこかで同行スタッフの助けがあったから回れたのでは?)無理があるなど、ひどく雑な番組としての作りが目立ちました。

今回出演した「ちょもか」さんについては、女性のユーチューバーでソロキャンプの経験も豊かで、番組で紹介していたキャンプ道具についても、細かな工夫をして使うだけのノウハウを持っているなと番組を見ていて感じましたし、収録時の動画による生配信をそのまま登録ユーザーのコメントと一緒に紹介している時にも、自分のチャンネルの人気を上げるために自分はどうすべきなのかということを心得てやっている感じで、今回の番組をきっかけにしてユーチューバーとしても大きな飛躍のきっかけになるでしょうし、今後の活躍が期待できる方ではないかと思っています。

逆にだからこそ、テレビでこうしたユーチューバーの方と一緒に番組をやるなら、例えば今回VTR出演だけだった石丸謙二郎さんと直接絡ませるとか、テレビでできてYou Tubeでできないことをなぜやらなかったのかという風に感じてしまうのですね。

私がこうしたブログをやっているのも、年代によってはテレビを見る時間よりもスマホから動画配信のコンテンツを見る時間の方が多くなることを危惧し、テレビだって面白いことを多くの人に知ってもらいたいというところもあります。今回の番組について言うと、テレビで見たことをきっかけにして「ちょもか」さんのチャンネルに登録し、そちらの配信動画で満足することでテレビから離れてしまうような事が起こるような番組の作り方をわざわざしているのではないのかと危惧されて仕方がないのですね。

別にYou Tubeをからめてテレビ番組を作ることには異論はありませんが(ある意味、海外や国内のおもしろビデオを見てワイワイ言う番組のようなものなので)、ネット動画やユーチューバーと絡めるなら、個人ないし少数のスタッフではできない、テレビ独自の内容も入れていかないと、本当に今後はテレビ離れをして今回出演したようなユーチューバーの方も、あえてテレビで自分の名前を売らなくても十分だと思われるような「ネット>テレビ」という関係が当り前になるような未来も見えてきてしまいます。

もしかしたら、この番組を作った方々はそうした未来を見すえていて、とっとと自分たちもユーチューバーとしてデビューするために「ちょもか」さんからそのノウハウを得るためにこの番組を企画したのかと思えてしまうような番組でした。こんな想像が現実のものになった時に備え、今回こうして記録しておきます。

(番組データ)

金曜アドバンス ソロキャン女子が行く!自転車キャンピングカー旅 BSテレ東
2020/10/16 21:00 ~ 2020/10/16 21:54 (54分)前編
2020/10/23 21:00 ~ 2020/10/23 21:54 (54分)後編
【出演者】
<旅人> ちょもか (チャンネル登録数2.1万人/最多再生回数36万回 ユーチューバー)
<ネーチャーナビゲーター> 石丸謙二郎

(番組内容)

・2020/10/16放送分
ソロキャンプ系女子ユーチューバーが自転車用キャンピングカーを引っぱって富士山の裾野をゆったり旅します。キャンパーならではの技や美味しいキャンプごはんも大公開。
ソロキャンプ系女子ユーチューバーが自転車用キャンピングカーを引っぱって富士山の裾野を旅します。電動アシスト自転車でマイペースに。朝な夕なに顔を出す霊峰富士や白糸の滝など絶景を仰ぎ見て、出会う人々と交流。キャンパーならではの技を繰り出して地元の食材でつくる美味しいキャンプごはんも大公開。絶品!富士宮やきそばや高原のソフトクリームも寄り道していただきます。新しいひとり旅のスタイルをお楽しみください。
・2020/10/23放送分
ソロキャンプ系女子ユーチューバーが自転車用キャンピングカーで富士山の裾野を旅します。キャンパーならではの技やキャンプごはんも大公開。前編に続き河口湖・山中湖へ!
ソロキャンプ系女子ユーチューバーが自転車用キャンピングカーを引っ張りながら富士山の裾野を旅します。電動アシスト自転車でマイペースに。絶景に出会い地元の人々と交流。もちろんソロキャンパーならではのキャンプ技や美味しいキャンプごはんも大公開。気ままに&ゆったり、新しい“ひとり旅”のスタイルをお楽しみください。前編で宿泊した富士五湖・本栖湖のキャンプ場を出発したちょもかは、西湖、河口湖を経て山中湖へ!


普通の「漫画のドラマ化」とは違う「課長バカ一代」

Twitterの方でもつぶやきましたが、愚かなことにこのドラマが放送開始していたことをしばらく知らず、テレビでのオンエアはようやく4回目の今回になって初めてテレビで見ることが叶いました。

原作の漫画をご存知の方には何を今さらという事もあるでしょうが、偶然にこのドラマに遭遇された方は、見た後の処理に困るドラマなのではないかと思ったりします。ある意味偶然なのか、それとも今になって実写ドラマ化を目論んだ関係者の方の思い通りなのかはわかりませんが、漫画の「空手バカ一代」を知っている方ならかろうじてふざけた題名の付け方だくらいの事はわかるでしょう。

しかし、それすら知らずに見てしまった方は、「企業モノ」「国内有数の家電メーカーが舞台」「課長とトップとの関係」など、まさかこんなギャグ満載で、内容などまるでないドラマだとはわからなかったでしょう。それで時間を損したと思うのか、これは一体何だと興味を持つのか、意見が二つに分かれるドラマであると思います。

ドラマ自体は、やはりキャスティングが絶妙だということがまずあります。原作の漫画ではひたすらアジア系のイケメンを描かせたら当代一という池上僚一先生の絵をリスペクトする(?)、野中英次氏のキャラクターの雰囲気を漂わせた尾上松也氏および歌舞伎界から担ぎ出された方々をはじめとするキャストが原作を真面目に消化しようとして演技されている事が、さらにドラマの面白さを醸し出しています。

今回は主人公で尾上松也氏演じる八神と社員前田役の木村了氏とのしりとりからの古今東西ゲームの流れが秀逸でしたが、個人的には尾上松也氏の八神っぷり以上に木村了氏の前田っぷりも気に入ってしまったのですが、木村氏は同時期に開始されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の告知は彼のブログでしっかり行なっているのに対し、「課長バカ一代」についての記載は一切ないおしゃれな写真入りブログを書いているという現実を知った時、本当におかしくて笑ってしまいました(^^;)。

彼のブログにはドラマの告知以上に劇団の事について書かれていたことで役者稼業に真面目に取り組んでいることがわかるのですが、前回の第3回で出てきた内容の中で、真面目に演劇論を争わす役者を笑うかのような原作の内容に寄っていってしまっているように思えてしまったのです。木村氏演じる前田は、主人公の八神にまるで劇団のオーディションのような無茶振りありの演技実演をドラマの中で披露していまして、そのやり取りが真面目になればなるほど、真剣に演技に取り組んでいる役者を莫迦にするような内容にドラマが進行していくのです。もしかしたら木村氏はこのドラマをあまりファンに向けて告知したくないのかも知れませんが、それはそれで役者魂にあふれた熱演であったことは間違いないので、特に舞台の木村氏を知っている人にこのドラマを見てもらった方が面白いのではないかという気が私にはするのですが。

私は今、前回(第3回)の放送について書きましたが、実はこのドラマはTwellVだけでなく「ひかりTV」でも配信されていて、この「ひかりTV」の見逃し配信をしているのがNTTdocomoが提供する「dtvチャンネル」に契約すると見ることができます。というわけで何とか自分が知らなかった初回からの放送を見た上でこのドラマの評価をすると、漫画と違う部分はありますが、上記に書いたような役者の方々の内面の奮闘の様子が垣間見えるという意味で、自分はがっかりするような事はなく、むしろ漫画の筋とは違う部分でどう役者が存在感を出していくのかという観点で見させていただいています。そういう意味では、役者の方々とともに、制作しているスタッフの方々の存在感が感じられてしまうというところもあります。さらに、今後出てきたり物語の中心となるかも知れない役者さんはどのようなアプローチでこのドラマに当たり、漫画とは違う面白さを出していってくれるのか? という興味が今後も続く事になるのではないかと思ったりします。

(番組データ)

ドラマ「課長バカ一代」第4話 BS12 TwellV
2020/02/02 19:00 ~ 2020/02/02 19:30 (30分)
【出演者】尾上松也、木村了、永尾まりや、板橋駿谷、武野功雄、坂東彦三郎、市川左團次 ほか

(番組内容)

社長・松平からAIロボットの開発を命じられた八神と前田。前田が開発に一心不乱になっている矢先、突如八神がとしりとりを始め、白熱は朝まで続く。そして遂に、八神がロボットのスケッチを書き上げる。しかし「このままではダメだ!」と悟った前田は、一人ロボット工学の権威がいる香港へと飛びだつのだった。香港から戻った前田は、皆にお土産の饅頭を配るが…。


テレビドラマを多元利用すればするほどパワーは落ちる?

このドラマの題名「さすらい温泉 遠藤憲一」に普通のドラマとはちょっと違う匂いを感じ、見てみましたがさすがにそのあざとさに苦笑するしかありませんでした。

物語は全てフィクションで、現実の遠藤憲一さんがこの番組を最後に芸能界を引退するわけでもなく、ドキュメンタリーでもないでしょう。素足に雪駄を履いて革のトランクを持って上着を一枚ひっかけただけという姿は、渥美清さんの演じた「フーテンの寅」そのものです。

ただ寅さんと違うのは、遠藤憲一さんは全国を渡り歩く温泉宿の仲居という設定でこれから全国の有名な温泉地をさすらうように回るのでしょう。働いた温泉宿には必ずマドンナがいて、淡い恋心は全て打ち砕かれ、番組の最後には次の温泉地に向かって流れていくということになるのでしょう。

次回のマドンナは誰になるのかとか、そもそも働く温泉はどの温泉でどこの温泉宿が撮影に使われるのかとか、さらに宿のお風呂で誰が脱ぐのかとか(^^;)、ドラマの進行とは関係ないニーズを追い、「ドラマ」「温泉(旅番組)」「お色気」という3つの要素を詰め込んだものにしたいのでしょう。

それは、ちょっと違った方から見ると、単なるストーリーを工夫したドラマだけではとても持たないということで、エンドロールに「さすらい温泉 遠藤憲一 製作委員会」とありましたが、有料サイトのParaviで全話配信するというのもリアルタイム視聴にこだわる世代を莫迦にしているようです。また、番組の裏側についても配信するということになっているのだそうで、今後はさらに計算された色んな仕掛けでこのドラマの元を取ろうとされるのだろうと思うと、単に面白がって見ているわけにもいかないと思ったりするのです。

そもそも、映画だけでなくテレビドラマの製作にも製作委員会方式の作り方が当り前になるような未来があるというのなら、当時の流行りに沿った作りになればなるほど、時間が経過した後に見てみるとつまらなく思えてしまうようなものになるかも知れません。

ともあれ、このドラマのあらすじもその内容も一回見ればわかるくらいの陳腐なものであることは確かなので、これをこのまま続ける意味はあるのか? と久しぶりに思ってしまったドラマとなりました。

(番組データ)

さすらい温泉 遠藤憲一 第一湯 草津温泉~湯畑慕情~ BSテレ東
2019/04/05 00:00 ~ 2019/04/05 00:30 (30分)
【出演】
中井田健一…遠藤憲一
富永理恵…ともさかりえ
富永勇介…五十嵐陽向
橋本…大高洋夫
美貴…松野井雅
ヒトシ…升水柚希
カズヨシ…高橋曽良
【監督・プロデューサー】
後藤庸介
【脚本】
田中眞一
【音楽】羽深由理

(番組内容)

俳優を辞めた?遠藤憲一が仲居となって温泉宿で働き、恋した女性を助けるドキュメンタリー風人情ドラマ。草津温泉で一人息子を育てる理恵(ともさかりえ)と出会う。

遠藤憲一が仲居の“中井田健一”として、全国の温泉宿で働き始める。草津温泉の旅館「奈良屋」で働き出した中井田は同僚の仲居・理恵(ともさかりえ)と出会う。中井田は理恵に、胸の奥がうずくような、甘酸っぱい感覚を味わう…。だが、理恵には小学生の息子・勇介(五十嵐陽向)がいた。夫は豪華客船の船長で、勇介は航海中の父に長く会っていないのだという。勇介は父に会いたいと理恵に訴えるが…。


番組で無視された長寿番組について

もはやこの番組は「芸能史」と歌っておきながら全く芸能史ではないジャンルをやるようになり、末期的症状に陥っていると見ます。それは、テレビの「長寿番組」を紹介するはずが、NHKの「のど自慢」や出演者(ビートたけし・所ジョージ・草野仁など)に忖度して、自局や出演者の冠番組を紹介するだけでなく、短命に終わった番組のVTRまで放送するようになってくると、もはやNHKでやる意味も、さらには「芸能史」と銘打って放送する意味も今回の場合はないような気がしますので、番組の名前を変えて続けた方がすっきりするのではないかと思うのですが。

そう私が思ったのはとある一つの長寿番組の存在がありました。番組ではテロップで番組名だけが紹介されたものの、具体的な内容については意図的に無視されたかに思えるのが、1977年から始まって40年以上経った現在まで続いている「テレビ寺子屋」(フジテレビ系列)という番組があります。全国ネットではあるものの、深夜や早朝というかなり番組的には見にくい時間に放送されているので、同じ長寿番組の中でもその存在をご存知の方はあまりいないのではないかと思いますが、それは様々な要因が重なって続いているのではないかと思われます。

この番組はフジテレビ系列で放送されたものの、フジテレビ制作の番組ではありません。静岡県がサービスエリアの「テレビ静岡」が制作した地方制作番組で、番組のスタイルも子どもの教育論について様々な講師の方を呼んで話してもらう収録を行ない、その内容をそのまま(当然番組の枠に収まるようにカットはあるのでしょうが)放送するという「教育論の講演会」そのもので、それ以上でもそれ以下でもないという番組なのです。

番組の収録はほとんど静岡県内を巡回するのみなのでシンプルと言えばシンプルですが、番組制作のスキルも技術もいらず、いるのは会場確保と講師の依頼ということだけで、同じ事を全国どのテレビ局(地方局を含む)でもできるわけですが、だからこそ、わざわざテレビ番組にしてまで自局で作るよりも、全国の中の一地方局に過ぎないテレビ静岡が作ったものをネットすることで、なかなか自局で制作して出すことの難しい「教育番組」を流すという大義を達成できるというメリットがあります。

つまり、これだけ「テレビ寺子屋」が全国ネットで続いている背景には、早朝でも深夜でも、とにかく「ドキュメンタリー」以外に、こういった真面目な番組を放送していきたいというテレビ局のニーズがあると考えられるわけです。
この番組が始まった当初は、いわゆる教育評論家と呼ばれる方が連続して講義をするというスタイルであったのですが、現在ではいわゆる旬の人に子どもの教育論についてという題でお話をお願いすることも多く、出演者によってはどんな話をするのかという興味があるので、事前のチェックはしていますが、逆に考えると様々な演出がうざいと考えた場合、講演者の人となりが出る喋りのみの番組というのは内容によってはかなり面白いものになる可能性もある気もします。

このブログでは度々、地方局の未来についてその現状を憂いた事について書いていますが、ある意味講演会にテレビカメラを持ち込んだだけの企画でも長寿番組として続く可能性があるわけですから、良いと思えるテーマを見付けたらそのテーマを追い続け、それを継続することで良い番組が作れるというケースも十分に有り得るという実例を示したことにもなると思います。興味がある方は以下に番組ページへのリンクを貼っておきますのでご覧になって下さい。

・テレビ寺子屋 番組ページ
http://www.sut-tv.com/show/terakoya/

(番組データ)

たけしのこれがホントのニッポン芸能史▽愛され続けて○年?長寿番組のヒミツに迫る NHK BSプレミアム
2019/03/20 21:00 ~ 2019/03/20 22:30 (90分)
【出演】ビートたけし,所ジョージ,草野仁,久本雅美,メイプル超合金,
【アナウンサー】久保田祐佳

(番組内容)

さすが長寿!思わず「へぇ~」なエピソード満載!「題名のない音楽会」はテレビ東京だった!?「3分クッキング」は全国5バージョンだった!?「のど自慢」は鐘ではなく…

「のど自慢」鐘ではなく「もう結構」だった!?「世界の車窓から」同じ語り出しで1万回!?「新婚さんいらっしゃい」椅子コケギネス!?大発見!長寿番組暗黒時代=テレビ最盛期だった!?たけし・所の短命番組が一周回って面白すぎる件!?「世界ふしぎ発見」第1回の草野仁が若すぎる件!スーパーヒトシくんは最初いなかった!?久本雅美の野望は「徹子の部屋」を…!?最長寿のど自慢の舞台裏に迫ったら爽やかな感動が…


突然の最終回発表にも理解したい事

このブログにおけるTwellVの番組についての論評のほとんどが「チャリお遍路」ということからもお察しの通り、後発の放送局の作る独自番組としては面白く見られる貴重な存在であったのですが、番組スタートから一年間で無念の最終回になってしまいました。お遍路は足摺岬の金剛福寺で終了となり、お遍路結願まで50ヶ所を残しての番組終了というのは、見ている多くの人にとっても解せないものであるに違いありません。

もちろん、地上波でなくBSでもなかなか見られにくいBS12チャンネルという不利な放送局だけに、スポンサーが集まらないような事が実際に起こっていたとしたら、番組の続行は不可能になることは当然起こり得る話ではあります。

ただ、番組で小島よしおさんが「ファーストシーズンは終了です」と番組の再開に含みを持たせ、番組の公式ツイッターでも、「2ndシーズンに向けて皆さんの応援の声をお待ちしています」とのメッセージがあることから、もう二度と再開されないという話でもなさそうです。もし番組がそのまま続かないのがスポンサーの問題だとしたら、TwellVの営業の方々に頑張ってもらうしかないわけですが、番組のファンとしては春からのセカンドシーズン再開を期待しています。

ただ、今回の放送を最終回としてファーストシーズンを終了ということで番組終了したのは、別の理由があったのではないかということを個人的な想像になりますがこれから書かせていただきたいと思います。

ここまでいわゆる「遍路ころがし」と言われる「焼山寺」「鶴林寺」「神峯寺」という急坂をクリアしてきた二人ですが、特にロードレーサー初心者の狩野英孝さんの安全を考慮し、雨の降る中での坂道(特に下り)を避けるようなスケジュールで撮影をされてきたと思います。狩野英孝さんのブログを見ると、2月14日の更新で高知に行かれているようですので、そこまでは高知県の海岸沿いだということで、多少寒くても安全に走れていたと思いますが、それ以降の遍路道では別の危険が生じます。

それが四国の山の中に入った場合の降雪および凍結の問題です。車やバイクでお遍路する場合も、細心の注意をもってしても、特に下りでの走行では事故により命の危険がつきまといます。もし普通に番組を続けるとしても2月3月に降雪の恐れのあるロケは止めるべきで、今後岩屋寺や横峰寺などのさらなる遍路泣かせの遍路道を自転車で走らせる場合には、少なくとも桜の花が咲き道路の凍結の恐れのない時期までロケを我慢することが必要だと思われます。

今回の最終回を来週に再放送したとしても、新たなロケをする時間も余裕もないというのが正直なところではないかと、車ではありますが遍路道を一回りした身としては思います。それならば今後の遍路道を再検討して、さらにお二人のスケジュールをしっかり押さえた上であと何年かかっても無事に遍路道を回り切れるようにTwellVは最後まで責任を持つべきで、そのための最終回であったということを個人的には信じたいところです。

もし、お金やスポンサーの問題で番組が休止になったようなことが本当だとしても、視聴者の声というものをテレビ局やスポンサーは気にするものだと思いますので、「番組を見たい」という意志をネット上からでも発信することが大切だと思います。幸にも現状では出演者の不祥事があっての休止ではないわけですから(^^;)、そうした誘惑にも出演のお二人には気を付けていただきつつ、ぜひまた「チャリお遍路セカンドシーズン」でまたお会いしたいところです。

(番組データ)

小島よしお&狩野英孝のチャリお遍路 #24 [終] TwellV
3/17 (日) 19:00 ~ 19:55 (55分)
出演:小島よしお、狩野英孝

(番組内容)

芸能界きってのロードバイク乗りの小島よしおと、禊を済ませる理由が満載の狩野英孝が四国八十八ヵ所お遍路を自転車で巡ります。

旅を始めてから16日目、自転車でおよそ510キロを走行し37番札所「岩本寺」を参拝しました。38番札所「金剛福寺」まではお遍路最長およそ85キロの道のり。まずは腹ごしらえ!と、地元の高校生が考えた「カツオたたきバーガー」、偶然見つけたピザ屋の「キムチピザ」を食し一休み。お腹も満たされ機嫌を良くした狩野を待っていたのは、旅館までの理由なき激坂。

しかしその先にあったのは、絶景のお風呂と絶品の食事!!愚痴をこぼしたことを反省する狩野なのでした。そして二人は「金剛福寺」のある足摺岬へ!なんとそこで起きたこととは・・・!?


10代の世代にテレビ時代劇をどうすれば見てもらえるか

今回主演した山本耕史さんは、NHKの大河ドラマや、単発の時代劇枠で主役を務めて人気のあるある意味無難な配役で、脇を固める人達もバイプレーヤーが揃っていて、民放での時代劇を何とか復活させようとする作り手の意気込みが感じられる番組だとまずは感じました。ただ、そのNHKでもいわゆるCSの「時代劇専門チャンネル」を契約して見るような人からすれば邪道とも言える10代から20代に人気のアイドルや俳優をキャスティングしたり番組テーマ曲を流したりして、若年層の引き付けに必死である中、BS朝日が行なった手は2つありました。

後に名奉行と呼ばれ、同名のテレビシリーズはTBSの作ったそのままの台本と音楽でNHKがキャスティングを代えただけで再ドラマ化した大岡越前(忠相)に関係する町娘として登場したのがAKB48の元メンバー渡辺麻友さんで、番組中のツイートの時点で「まゆゆ(渡辺麻友さんの愛称)」見たさにこの番組を見ている人がいることを示していました。こうした手法は、とにかく「人」を見るためだけでもいいから時代劇を見てもらいたいというスタッフの気持ちを感じることができました。

これは放送翌日の日本テレビ「メレンゲの気持ち」に親子で出演していた高橋英樹・真麻さんが語る中で高橋英樹さんの言っていたこととかぶる感じでした。英樹さんがいくら時代劇のスターと言っても、娘の真麻さんにとっては自分の好きなジャニーズのタレントと一緒に出ないので、友達に話しても自分の父親のテレビでの活躍を知らないと真麻さんが訴えたところ、すぐに英樹さんは恐らくバラエティ番組だと思いますがSMAPと共演することで自分の存在を娘に見せつけるだけでなく若い人の興味を時代劇に向けさせようと思ったのでしょう。時代劇好きな人にとっては10代20代のアイドルに時代劇のスターがわざわざ歩み寄ることはないだろうと思うかも知れませんが、すでに今回のようなスペシャル番組でしかテレビでの時代劇は見られないという状況を作ったのがそうした思い上がりとは言いませんが、自らファンを獲得する努力を怠った結果だったのではないかという反省があったことは確かでしょう。

恐らくBS朝日では、現在夕方に再放送している松平健主演の「吉宗評判記 暴れん坊将軍」のレギュラー番組での復活を目指しているのかも知れませんが、そのためには毎週続けて見てくれるコアなファンの中に若い世代を取り込んでいかないとだめだという気持ちがあるのでしょう。そうした事のためにもう一つ考えたのが、時代劇が好きでないと良くわからない登場人物同士の因縁や設定などをその都度解説しながらドラマを進めていくことでした。

今回はその解説役を落語家の林家三平さんが行なったわけですが、過去にTBSの「水戸黄門」でのレギュラー主演の経験があり、女優の国分佐智子さんとの結婚のきっかけも水戸黄門での共演だったということもあり、それなりに時代劇復活のために想いはあるのかも知れません。ただ、このキャスティングが10代の若者に刺さるのかどうかということも考えて欲しかったのは私だけでしょうか。10代20代にも良いイメージが有り、学校の歴史の授業のようにいかつくない状態で設定を理解させるようなキャスティングができれば、意外と歴史について興味がある若い世代を引き付けることは可能だと思うのですが。三平さん自体をディスる気は毛頭ありませんが(^^;)、何もかも時代劇を後世に残すためです。それこそ、時代劇出演経験はないものの若手の中で人気のある俳優・女優さんに解説をさせるとか、何とかして時代劇に興味を持つ人の幅を広げる試行が大切ではないかと思います。

もし今後、今のキャストで「吉宗評判記 暴れん坊将軍」として、まだまだ主要なキャストはいます。町火消のキャスティングもそうですが、その中で新たな人材も発掘しながら特に新しい「悪役」についても今有名な人を使うだけでなく、新たなシリーズから知名度が上がるようになれば、その時には世代問わず世に知られるようになり、時代劇の復活の芽も出てくるのではないかと思うのですが。

(番組データ)

4K大型時代劇スペシャル 「紀州藩主 徳川吉宗」
2019/02/08 19:00 ~ 2019/02/08 21:54 (174分)BS朝日
【脚本】長谷部幕臣王
【監督】濱龍也
【出演】山本耕史、渡辺大、渡辺麻友、芦名星、戸塚純貴、正名僕蔵、梶原善、津田寛治、宮崎美子、小野武彦、吹越満、中村梅雀 (他)
【解説】林家三平

(番組内容)

主演・山本耕史のほか豪華キャストが集結!徳川吉宗が若き紀州藩主だった時代の新たな吉宗像を描く!!紀州を狙う影の正体を探るため、身分を隠し調査を始めた吉宗は…。

時は宝永2(西暦1705)年、5代将軍徳川綱吉の治世。父、兄が相次いで亡くなり、21歳の若さで徳川御三家・紀州家藩主の座に就いた吉宗。綱吉に招かれた御前試合観覧の場で、のちに大岡越前となる大岡忠相と出会う。その頃、紀州の用人を狙う刺客が吉宗の家来を次々に襲っていた。藩主交代で不安定な紀州家を狙った、何者かの策略か。家来・小次郎からそれを聞かされた吉宗は、紀州の一般藩士を装って市中で調査を始める。


「TKJPヘビー級選手権」とは?

昨年の11月11日に放送されたBSフジの11時間テレビはこのブログでも紹介したように、一部の人達の熱狂的な支持を受けたことは記憶に新しいですが、そのため一応今年の11月11日にテレビ欄を見て今年も11時間テレビをやらないことを確認し、ちょっとがっかりしたもののやはりというか土曜日の午前中から同じ11時間テレビを仕掛けるのはさすがでした。

この番組の母体として安定した人気を持つ「クイズ!脳ベルSHOW」は連日再放送を含めて放送されており、そこで改めて生存が確認されたり、その言動の面白さを再確認したりする往年のスターが発掘されるという実に昭和的な番組を面白くするシステムが発動しており、それが今回の番組にも生かされていると感じるところが多くありました。

基本は全国をブロックに分けてその地方同士のクイズ合戦ということになるのですが、優勝賞品が「米一俵」という相変わらずのショボさで、出演者もクイズの成績がどうこうではなく心ゆくまで番組を楽しんでいることが見ていて伝わってきました。

まず最初のこの番組のポイントとして挙げなければならないのは、クイズの箸休めとして出演者がお客さんとして座席を埋めた演芸大会に出てきた往年の漫才コンビ「B&B」の進行を無視した往年の漫才披露にありました。島田洋七さんのしゃべくりの力はいささかも衰えず、相方の島田洋八さんが「もうええわ」と適当なところで終わらせようと思っても洋七さんが終わらせてくれず、どうでもいい話をどんどん続けていくところは、まさにかつての漫才ブームの頃の様子を彷彿とさせるこの番組の大きな見どころだったように思います。このために最後がぐだぐだになってしまったことはあるかも知れませんが、B&Bは健在であることを示してくれたことは嬉しく、ぜひまたお二人の漫才を聞く機会があればと思います。

そして、やはり今回も触れなければならないのが往年のプロレスファンとしてはちょっと考えられないような顔合せが起こった表題の「TKJPヘビー級選手権」です(^^)。この言葉は実は番組の中で実況アナウンスをかみまくりながらしていた元・テレビ朝日アナウンサー佐々木正洋さん(アントニオ猪木さんに試合前のインタビューに行き激怒され最初にビンタを食らったアナウンサー)の造語です。具体的には、

「T」…叩いて
「K」…かぶって
「J」…じゃんけん
「P」…ポン

の略称です(^^;)。改めて説明するまでもないですが、昨年と同様に赤青のヘルメットにピコピコハンマーがリングの中に用意され、過去に因縁があるはずの男達が大真面目にこのゲームに興じるさまは2年連続同じことをやっているにも関わらず、当日の最大のメインイベントだったように思います。

前年と比べての変化は、まず長州力さんがゲームの対策をして防御がうまくなっているだけでなく巧みに相手の心を揺さぶったり脅しをかけたりして、相手の動揺を誘うというかなり高度なテクニックをもって対武藤敬司戦、対前田日明戦、対蝶野正洋戦を戦い抜いたのが強烈に印象に残りました。

というのも、普通の人が出すじゃんけんのチョキは人差し指と中指を使った「ピースサイン」がほとんどだと思いますが、長州力さんの出す「チョキ」は親指と人差し指をのばす通称「田舎チョキ」と言われるもので、最初に出したのがその「田舎チョキ」だったことでまず試合がストップし大笑いになったのです。その後、長州さんは田舎チョキを出し続けたのですが、それはどうもわざと負けてすぐにヘルメットをかぶって防御をする作戦だったように感じました。

そして、相手にグーを出させておいてパーを出して勝つと、一気に優勢に転じ現役時代のパワーそのものという感じでヘルメットとハンマーを置いている机の上を乗り越えて相手をめった打ちにしに行くというパターンを繰り返しました。この様子を見ていて実際に長州力さんの攻勢をまともにくらった最終戦の蝶野正洋さんはあわててリング下に逃げ出してしまい(^^;)、最後には長州力さんが前年から引き続きチャンピオンに輝きました。

その中で長州さんが何と「ベルトが欲しい」と言い出し、司会の岡田さんが来年の開催時にはベルトを用意すると言ったので、少なくとも来年の11月にも番組が作られ、そのコーナーの一つとして「TKJPヘビー級選手権」が行なわれることは確かではないでしょうか。

これからまた一年間、通常のレギュラー放送の中で新たな個性的なメンバーがその才能を発揮したら、クイズ出演者だけでなく長州力対武藤敬司・前田日明・蝶野正洋というメンツ以外にもさらに遺恨のある人物が出てくる可能性もありますし、いい大人が真面目にふざける「茶番」には違いありませんが(^^;)、その茶番をおおらかな目で見て笑うということができるのもBSというゆるい放送枠でこそのものではないでしょうか。今後もAbemaに負けないエンターテインメントを年一回、期待して待っている一部の人達に届けていただきたいと切に思います。出演者の皆様およびスタッフの方、11時間お疲れ様でした。

(番組データ)

BSフジ11時間テレビ2018 全国対抗!脳トレ生合戦!! BSフジ
2018/11/17 11:00 ~ 018/11/17 22:00(660分)
【司会】岡田圭右(ますだおかだ) 川野良子(フジテレビアナウンサー)
【解答者】あいざき進也 麻丘めぐみ あべ静江 アキ 伊藤榮子 氏神一番 うつみ宮土理 扇ひろ子 大沢逸美 岡まゆみ 葛城ユキ カルーセル麻紀 神奈月 岸田敏志 北原ミレイ 国生さゆり 小桜京子 斎藤洋介 桜木健一 沢田亜矢子 獣神サンダー・ライガー シェリー 高橋名人 田中健 田中星児 谷隼人 西村知美 ビートきよし ピーター 船木誠勝 堀ちえみ 松村雄基 マリアン 森口博子 山下真司 山本晋也 若林豪 渡辺正行
【ゲスト】藤巻潤 堀田眞三 寺田理恵子 福井謙二 牧原俊幸 大木凡人 BORO 丸の内合唱団 水木一郎 ささきいさお 橋幸夫 森脇健児 ミスターマリック トランプマン すず風にゃんこ・金魚 酒井くにお・とおる B&B ぼんちおさむ 水前寺清子 長州力 武藤敬司 前田日明 蝶野正洋 佐々木正洋 田中ケロ にしきのあきら 松岡きっこ 裕子と弥生 リリーズ こまどり姉妹 JAGUAR 江藤博利 加門亮 島崎俊郎(全ての出演者ではありません)
【企画・編成】谷口大二
【構成】林田晋一/鈴木悟志
【クイズ監修】道蔦岳史
【プロデューサー】小沢英治
【総合演出】丸林徳昭
【制作協力】ディ・コンプレックス ニュー・ジェネレーション ロジック
【制作著作】:BSフジ

(番組内容)

現在、月金曜日22:00~22:55放送中の『クイズ!脳ベルSHOW』をベースに「誕生」をテーマにした大型生放送特番。演芸、歌謡コーナーなどなど、おなじみの脳活性化クイズだけでなく笑いや歌でも脳を活性化しちゃう11時間!出演者は47都道府県・6ブロックを代表する有名人の皆様!トーナメント方式で優勝を競います!第1部は北海道・東北チームと九州・沖縄チームの登場です。

ところどころにスペシャルゲストが登場!オープニングから登場するのでスタートからお見逃しなく! 80年代の人気番組の大ヒット企画・山田邦子のひょうきん絵描き歌がスタジオで実現!?あるなし曲を歌う丸の内合唱団の生歌も聞けちゃいますよ~♪ そして「脳ベルSHOW」ではおなじみ「脳ベルダービー」はもちろんあります!誰が早押しに挑戦するかは見てのお楽しみ!

インフォメーションコーナーでは、視聴者の皆様から寄せられたメッセージをご紹介します!奮ってご応募ください。 目玉企画のお台場障害物マラソンではあのマラソンランナーが駆け抜ける!果たしてランナーは無事ゴールへ辿り着くことができるのか?! そして番組の所々に豪華商品が当たるプレゼントクイズのキーワードが発表されます。キーワードを確認して番組最後のプレゼントクイズに挑戦してみてください!

第2部は近畿チームと関東・甲信越チームが激突!今回もスペシャルゲストが続々登場! VTRクイズでは懐かしの3年B組金八先生シリーズ風ドラマで禁断の恋が…!? そしてもちろん「脳ベルダービー」のコーナーもあります! クイズの合間には脳をリフレッシュ!「脳ベル演芸SHOW」のコーナーもあります。

第3部は北陸・東海チームと中国・四国チームが激突! そして敗者復活戦で勝ち残るのはどのチームなのか!SPコーナーではMr.マリックとトランプマンが夢の共演対決!みなさん、手品の仕掛けわかりますか? 続いては注目の4KPR企画!ガチャピンとムックがスタジオに駆けつけ盛り上げてくれますよ。 皆様からのメッセージも大募集!インフォメーションコーナーを設けてご紹介しちゃいます。第3部も「脳ベルダービー」は続きます! SPコーナーでは、プロレスラー長州力・武藤敬司・前田日明が登場!リング上でどんな対決が繰り広げられるのか!? 第3部にも豪華商品があたるプレゼントクイズのキーワード発表がありますよ!お見逃しなく!

第4部はついに決勝戦! MC岡田圭右の50回目の誕生日も盛大にお祝いしちゃいますよ~!  「脳ベルヒットスタジオ」のコーナーでは、豪華ゲストの皆さんが懐かしのヒット歌謡曲を生披露!岡田圭右・川野良子アナの生の歌声とダンスにもご注目ください♪ おなじみ「脳ベルダービー」のコーナーももちろんあります。 SPコーナーでは、またまたプロレスラーが登場!長州力・武藤敬司に加えて蝶野正洋が参戦!リングでどのような戦いが繰り広げられるのか!? そしてドッキリ企画お宝ハウマッチ! あの芸能人のあのお宝のお値段は? 脳ベルSHOWの締め括りは”すごろく大逆転” 運を味方につけて優勝するのは一体どのチームなのか! 豪華商品があたるプレゼントクイズのキーワード発表もあります。メモを取るのを忘れずに! 11時間テレビも終盤。岡田さんと川野アナ大丈夫かな…ポロリ連発してないかな… 皆さんも岡田さんと川野アナを応援しながら第4部を是非是非最後までお楽しみください。


歴史的な三試合を放送したBSテレ東に感謝

バトミントンとともに最近相当世界トップレベルに達していると感じられるのが卓球ですが、バトミントンは群雄割拠の中に日本が割り込んできたような印象があるのですが、卓球の場合はここのところは中国が男女ともあまりにも強すぎて、ルール上でも他の国が勝てるような改正を行なっても全く中国選手に歯が立たなかった、まさしく王者「中国」の牙城をどうやって崩すかというところがずっと続いていました。

個人的には中国選手の壁を超えるのが日本選手でなくヨーロッパや他のアジア選手であってもいいと思っていたのですが、今回BSテレ東が特別番組を編成してまでスウェーデンオープンの女子シングルスの試合を放送したのには実に大きな意義があります。

というのも、大会自体は大きくはないものの、日本の伊藤美誠選手が中国女子では今のところ最強で団体戦の主力メンバーである劉詩ブン、丁寧、朱雨玲という3選手を破って優勝まで駆け上がってしまったのですが、試合の結果だけでなく試合内容も、伊藤選手の世界一の強さを中国チームに見せつけた試合になったからです。

同じような事を過去に東アジア選手権で平野美宇選手が行ないましたが、当時の平野選手のピッチの早い打ち込みというのは中国選手に対策される範囲の技術であり、平野選手は中国に対策されてしまったためでしょうか、現在の平野選手はなかなか中国選手に勝てなくなってしまっていますが、今回出場して優勝した伊藤美誠選手は、先だっての世界卓球の団体戦でも中国選手に勝ち、さらに今回の三連勝で対策の上を行って粉砕したとでも言えるほどの素晴らしい卓球を見せてくれました。

彼女の卓球は、決して下がらずに相手を下がらせるようにして先手を取り、どんなボールが来ても叩けるものなら思い切り叩くという、中国ではなかなかそうした攻撃を行なう人がいないような試合をしていました。これは、今までの常識にとらわれず、練習ではない遊びの中から新しい技術を考案するようなところが彼女にはあって、それが実を結んだ形です。そうした技術がことごとく今回の試合では決まっていました。強打もすごかったですが、野球のチェンジアップのような遅くて回転のかかっていないナックルボールをも織り交ぜてくるので、相手も伊藤美誠選手のボールを強く打つことができず、タイミングが合わずにチャンスボールを供給してしまうという様を見て、改めて彼女の凄さを感じざるを得ませんでした。

男子ではかつて、今回の試合が行なわれたスウェーデン出身のワルドナーという選手がいて、この選手も超人的な身体能力で個人で中国選手を粉砕し、逆に中国卓球界はいかにしてワルドナー選手を倒すかという事を考えて名勝負を繰り広げたのですが、現在の伊藤美誠選手の試合はこのワルドナー選手の活躍を彷彿とさせる凄さです。恐らく、このまま伊藤選手が伸びて行けば、オリンピックの金メダルも現実のものとして視野に入ってくるでしょう。

実のところ、男子の張本智和選手でもユースオリンピックで中国の若手に苦杯をなめたことで、まだまだ中国の第一線の卓球に追い付くのは難しいのではないかと思っていたのですが、今回の伊藤選手の活躍によって、さらに日本選手のレベルを上げて行けば、団体でも中国に勝つという空想が現実になる可能性があるのではないかと感じました。今回の試合の凄さを読む人に感じていただきたいとともに、今後の伊藤美誠選手に注目していただきたいと切に思います。

(番組データ)

緊急特番!伊藤美誠スウェーデンオープン優勝SP BSテレ東
11/5 (月) 17:58 ~ 18:55 (57分)
大会名称:ITTFワールドツアー・スウェーデンオープン
開催日:10月29日(月)~11月4日(日) 開催都市:ストックホルム
【解説】平野早矢香
【実況】植草朋樹(テレビ東京アナウンサー)

(番組内容)

スウェーデンオープンで見事今季ワールドツアー2勝目を挙げた伊藤美誠。その戦いの軌跡は、最強中国3選手・劉詩ブン、丁寧、朱雨玲を撃破しての快挙だった。

【伊藤美誠 激闘の軌跡】
<女子シングルス決勝> 伊藤美誠4-0朱雨玲(中国)世界ランク1位 11-3/11-3/11-5/11-8
<女子シングルス準決勝> 伊藤美誠4-2丁寧(中国)世界ランク2位 3-11/7-11/12-10/11-6/11-9/11-8
<女子シングルス準々決勝> 伊藤美誠4-3劉詩ブン(中国)世界ランク6位 12-10/7-11/7-11/5-11/13-11/11-4/11-8
<女子シングルス2回戦> 伊藤美誠4-3フォン・ティエンウェイ(シンガポール) 2-11/9-11/12-10/11-6/5-11/11-5/11-9
<女子シングルス1回戦> 伊藤美誠4-1張薔(中国) 11-9/11-4/6-11/11-3/11-8


ラジオ番組の魅力は人柄が伝わる声にあり

テレビの中でラジオの事を1時間半も語った番組というのはなかなかありません。この番組はNHKの放送なのに、NHKの番組として出てきたのはラジオ放送開始時のJOAKのくだりと、「ラジオ深夜便」に「ラジオ体操」「紅白歌合戦」くらいで、残りの時間のほとんどはニッポン放送「オールナイトニッポン」、文化放送「セイヤング」TBS「パックインミュージック」というかつて隆盛を際めた深夜放送のコーナーが多く、出演者の赤江珠緒さんの現在放送しているTBSのスタジオにお邪魔して、NHKからその日のお題についてのメールを送ってその投稿が番組内で読まれるかどうかを検証したりと、かなり民放のレベルに落とし込んだつくりの番組になっていました。

さらに、メインのビートたけしさんや所ジョージさん自体がオールナイトニッポンのメインパーソナリティだったこともあり、当時の話などをおりまぜてお話をされたりして、かつてリスナーだった方は大変面白く見ることができた内容になっていました。

しかし、最後の最後になって番組ゲストの漫才コンビ「ナイツ」の塙宣之さんが自分のリスナーになっていた番組について半ば恥ずかしそうに告白したことが、実は「ラジオ」の魅力を考える際には大変重要なポイントを示してくれたように思います。番組関係者は、この塙さんのコメントをカットすることなく放送してくれたことにまずは感謝します。

彼がまだお笑いを本気で目指していない頃、とにかく面白いながらパーソナリティが何をやっている人達なのかわからず(^^;)、番組を聞きながらいろいろ勉強したことで今の自分があると言っていたのが伝説の「電気グルーヴのオールナイトニッポン」なのです。この番組については、まだインターネットでググることもできない当時では、「電気グルーヴとは何者か?」という事を知ることが難しいほど世間に知られていない人達でしたが、このラジオによって世に出て(すでにメジャーデビューをしている音楽ユニットではありましたが)、今のピエール瀧さんが音楽活動以外の俳優やバラエティ番組で活躍される礎を築かれた番組でもあります。

現在はネットで何でも検索でき、さらにマニアックなファン層を持つ声優の方々やアイドルの方、お笑い芸人の方も自分のラジオ番組を持ち、それぞれに安定した人気を獲得していると思いますが、ラジオから流れてくる声で初めてその人物を認識し、ラジオの中で話題になっているパーソナリティの周辺の人や今まで全く聞くことのなかった音楽にも興味が向くなんて体験ができた塙宣之は実に幸せなリスナー生活を送っていたと思います。

ラジオでは顔は必ずしも武器にはなりませんし、いわゆる一発芸はラジオでは成立し得ないでしょう。あくまでそのトークと人間性がリスナーの興味を引くかどうかという点がきっかけとなってラジオからブレイクした人というのは、所ジョージさんも電気グルーヴもそうですが芸能界できちんと自分の居場所を作って生き残っています。そしてそれを判断するのが必ずしも最初からファンではない一般のリスナーであるというところもテレビとは違って人気になるのにはそれなりの実力がある人達であると言えるのではないでしょうか。

これからのラジオという事を考えると、今回わずかアプリがあることしか伝えられなかったネットラジオについての可能性もあると思います。というのも、今では必ずしも生でラジオの前で聞かなくても「聞きのがし配信」の機能がアプリには付いています。何か話題になったり友人などから面白いと言われた放送があった場合には、今ではリアルタイムにこだわらなければ、アプリ経由で改めてその面白さを確かめることもできるようになっています。

今後のラジオに望むことは、世の中にはとにかく探せば今テレビに出ていない人でも面白い人はたくさんいると思うので、そうした人材を発掘してきて、まずはラジオからブレイクする人を作って欲しいと思うのです。その人達は当然その後テレビの世界に進出してくると思うのですが、その時にすでにその人のことを知っているというのはなかなか気分がいいものです。ラジオとテレビは表裏一体というところもありますが、お互いに影響し合ってマスメディアの一つとして今後ともよりよく発展して欲しいなと切に願っています。

(番組データ)

たけしのこれがホントのニッポン芸能史(15)「ラジオの魅力を徹底解剖!」 NHK BSプレミアム
2018/10/24 21:00 ~ 2018/10/24 22:30 (90分)
【出演】ビートたけし,所ジョージ,亀渕昭信,赤江珠緒,ナイツ,
【アナウンサー】久保田祐佳

(番組内容)

ビートたけしが日本の芸能史を語り尽くすシリーズ第15弾。今回は深夜ラジオを研究!オールナイトニッポン、セイ!ヤング、パックインミュージック…懐かしい番組が続々!

月曜・みゆき、火曜・所、水曜・タモリ、木曜・たけし、金曜・拓郎、土曜・鶴光!80年代オールナイトニッポンの貴重音源発掘!
▽たけし&高田文夫のやりたい放題伝説!
▽セイ!ヤングのレモンちゃんこと落合恵子がかわいすぎる件
▽パックイン終了抗議デモに警察官も思わず…?
▽鶴光の下ネタ誕生秘話
▽ガチ実験!ハガキ職人を目指せ!
▽ガチ実験!ラジオ体操で友達できるかな?
▽紅白ラジオ放送!幸子の巨大衣装をどう実況?


卓球のプロリーグ化にかけた関係者の根源を探る

東京オリンピックを前にして、各種目でオリンピックのメダル獲得のための強化策は色々ありますが、世界の頂点にあと一歩というところまでやってきた卓球競技の男女日本チームが取った道は海外からの選手を迎えた日本発のプロリーグを作ることにありました。というのも現在、過去には日本の有力な選手が武者修行を兼ねて中国の超級リーグに参加できていたのですが、現在は中国側の事情によりできなくなりました。なぜそんな事になったのかということを考えると、それだけ中国が日本を含む中国に迫る勢力に本気で対策をしてきているということです。そんな中国への包囲網として今回の卓球のプロリーグである「Tリーグ」がなってくれれば嬉しいですし、リーグを通じて日本選手のレベルアップとともに「卓球のプロ選手化」により、卓球をしているだけで食べていける環境が普通になっていってくれることを祈っています。

実は、この「卓球のプロ化」というのはずいぶん前から関係者にとっての悲願だったところがありました。そのことを関係者がいつ意識したのかはわかりませんが、個人的に印象に残っている出来事として記憶している昔というのは、私の場合1977年の9月3日まで時間を遡る必要があります。その日は、日本のプロ野球界にとって記念すべき、読売巨人軍の王貞治選手が通算756号のハンク・アーロン選手の記録を抜く世界新記録(メジャーリーグと日本のプロ野球との違いは当然あります)を達成した時です。

なぜ王貞治氏と卓球のプロ化が関係あるのか? と言われそうですが、個人的に王貞治氏の中学校の時の恩師にインタビューした新聞記事が世界新記録を達成した時に載ったのを読んだ記憶があり、そこでの恩師の言葉を読んだ卓球関係者がいたら、当時の野球と卓球の環境の違いにがっかりしたことが想像できるからです。インタビュー記事の内容は全て正確というわけではありませんが、恩師の方は王貞治氏が中学までは野球と卓球の二刀流の選手で、卓球の実力も相当なものだっとということと、恩師の見立てではもし王貞治氏がずっと卓球を続けていれば、間違いなく日本チャンピオンになれる素質の持ち主だったということを話しています。そして、最後に決定的な一言を放つのです。

「でも卓球より野球の方を選んでよかったんでしょう。卓球では飯は食えませんから」

当時から卓球の一流選手は大学や社会人のリーグ戦があったものの、単なる企業の社員という立場から脱することはできず、企業も景気に左右され選手への支援を打ち切るような企業も多くありました。それに比べて野球選手であれば常に活躍すれば翌年の年俸に跳ね返り、コマーシャルなどの副収入も入ることで莫大なお金と名誉を手中にすることができ、当然ながら競技にのみ集中することができます。当時の卓球はまだオリンピックの種目でもありませんでしたし、世界選手権でチャンピオンになっても日本ではお金という面では全く恵まれていなかった状況でした。

そこから40年が経過し、まさか本当に日本の卓球にプロリーグができるとは正直思いませんでした。リーグスタートの前日に、ここまで日本国内で卓球というスポーツが盛り上がるきっかけを作った福原愛選手の引退会見がありましたが、Tリーグでは彼女も設立に関わり、今回の放送でもマイクを握りテレビ出演を果たすだけでなく、彼女の夫も選手としてリーグに参加するなどTリーグの盛り上げに一役買っています。

さて肝心の試合内容ですが、国内トップ選手で固めた東京と、海外からやってきた世界トップ選手を揃えたさいたまとの対戦で、まださいたまの方は連携やチームの盛り上がりに欠ける部分もあったのかも知れませんが、最終試合でさいたまに敗れたものの東京の完勝に終わりました。そして、予定の放送時間をオーバーしても最大54分間の延長放送を決めていたように、BSテレ東の総力を結集したかなり力の入った中継だったように思います。

リーグがどのくらい盛り上がるかというのは、やはり実際に会場に足を運ぶ人だけではなく、いかに生中継でリーグの模様を伝えるテレビ中継かネット配信が入るかどうかにもかかってきます。さすがに全試合の中継はBSテレ東では難しいかも知れませんが、注目の試合についてはしっかりと生中継を続けて欲しいと思います。そうすれば、ゲームの内容自体はかなりレベル的には高いと思うので、多くの人が楽しめるコンテンツになるのではないかと思います。今後は男子女子とも新しいスターがTリーグから出てきて欲しいものです。

(番組データ)

BSテレ東始動スペシャル 卓球Tリーグ開幕戦 T.T彩たまvs木下マイスター東京 BSテレ東
10/24 (水) 18:30 ~ 21:00 (150分)
【主な出場予定選手】
▼水谷隼(木下マイスター東京) *世界ランキング12位
▼張本智和(木下マイスター東京) *世界ランキング8位
▼吉村真晴(T.T彩たま) *世界ランキング27位
▼黄鎮延(T.T彩たま) *世界ランキング9位 (ランキングは2018年10月現在)
【スペシャルキャスター】 福原愛
【キャスター】 増田和也(テレビ東京アナウンサー)
【解説】 宮崎義仁
【実況】 中川聡(テレビ東京アナウンサー)

(番組内容)

卓球ニッポン新時代の幕開け、Tリーグがついに開幕!引退発表した福原愛がスペシャルキャスターとして登場。歴史的瞬間を国技館から生中継!▽最大延長21:54まで
日本卓球界にとって歴史的瞬間が訪れようとしている。福原愛がけん引してきた日本卓球界は水谷隼、石川佳純、平野美宇、伊藤美誠、張本智和など若きスター選手が続々と誕生。男女ともに世界一に手が届くほどの実力をつけ、いまや卓球は国民的人気スポーツとなりつつある。
そして2018年、東京五輪を前に卓球新リーグ「Tリーグ」がついに開幕。世界各国からトップ選手が集結し、世界最高峰の戦いを繰り広げる。テレビ東京/BSテレ東では、聖地・両国国技館で行われる男女開幕戦を生中継! 引退を発表したばかりの福原愛がスペシャルキャスターとして、卓球ニッポンの歴史的瞬間をお届けします。

○Tリーグ概要(レギュレーション)
・男女各4チーム、各チーム6名以上。
・レギュラーシーズンは各チームが7回総当たりの21試合。
・リーグ戦の1・2位チームがファイナルを行い優勝を決める。
・基本は4マッチ(3シングルス、1ダブルス)で構成。
・第4マッチまでの出場者は試合前に確定し、メンバー交換。
・シングルスは5ゲームマッチ、ダブルスは3ゲームマッチ。 各マッチ最終ゲームは6-6からスタート。
・第4マッチ終了時にマッチカウント2-2の場合、延長戦を行う。
・延長戦は1ゲーム(11ポイント)マッチ。出場者はその場で決定。
・全チームマッチは必ず第4マッチまで実施(3-0でも第4マッチを必ず実施する)。
・1チームマッチには4名以上出場しなければならない。
・1人の選手は、1チームマッチのうち最大2マッチまで出場できる。
・シングルスは1マッチまでしか出場できない(延長戦を除く)。
・1人の選手が延長戦を除く連続する2マッチには出場できない。