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小島よしおさんはテレビにすり寄る必要はあるのか

長らくブログの方の書き込みがない状態が続いていました。Twitterの方はちょっとした感想をアップしていたのですが、テレビのロケ中止、スタジオ収録のストックがなくなり、どの番組も必然的にリモート収録になるに従って、テレビ自体も面白くなくなったということはあるのですが、今回はそんな状況でもちょっと気になる事があり、一週間前の放送になりますが、小島よしおさんが出演した2回目の徹子の部屋についてその内容を紹介するとともに、思うところを書かせていただきたいと思います。

小島よしおさんがブレイクし、初めて「徹子の部屋」の部屋に出演する前に、同じテレビ朝日のバラエティ番組「アメトーーク」での疑似リハーサルがありました。それは過去に徹子の部屋に出演してことごとく玉砕したお笑い芸人達の経験を、初めて出演する小島よしおさんに伝え、何とか黒柳徹子さんに一泡吹かせようと企む、「徹子の部屋芸人」の中でのレクチャーの後に本番へとつながっていったのです。

アメトーークが問題にしたのは、番組では必ず用意される膨大な量の机に置かれたメモでした。番組は「徹子の部屋」でも、本人がというよりも多くのスタッフが綿密なメモを作り、その内容に沿って番組が進んでいくことを多くの方はご存知だと思うのですが、そこでこのメモを台無しにしたら黒柳徹子さんは番組を進行できるのか? ということで、アメトーーク出演者たちは小島よしおさんに「わざと飲み物をメモの上にこぼせ」というミッションをしっかりと事前に放送した上で出演となったのでした。

今回の放送でもその初回出演時の内容を出していましたが、さすがに小島さんは飲み物をこぼすことはできなかったものの、コースターを敷かないままのグラスをわざとメモの上に置き、グラスから出る水分でメモ書きの内容を台無しにしようと精一杯のミッションを実行したのですが、明らかにその際の黒柳徹子さんの態度がおかしくなりました。

「このメモにはあなたの今後の仕事の告知なども書いてあるのに、それは紹介しなくていいの?」というような事を脅迫まがいに言ったのもそのまま放送されていて、当時の小島さんも恐縮していましたが、そのVTRを一緒に見ていた現在の小島よしおさんの恐縮の度合いがハンパではなく、当時の恐い物無さというところからすると、テレビ界の仕組みの中で何とか延命を計ろうとする小者感丸出しという感じで常に黒柳徹子さんに引け目を感じながらの対応に終始していました。

これは、小島よしおさんの事務所がサンミュージックという大手事務所であることと関係があるのでしょうが、あのように恫喝も入れながらインタビューをしても、その人の人となりというものは決して引き出すことはできませんし、「徹子の部屋」という番組自体が多彩なゲストの人となりを感じるのではなく、ゲストがいかに黒柳徹子さんに気を使うのかという状況を見る番組であることを改めて確認することになりました。

一般的にインタビューといえば、この番組の影響もあるのかも知れませんが事前メモは極端としても、話の途中にメモを取ることで話の流れを止めてしまいがちになる問題もあります。今ではスマホで動画も録音も取ることができるので、まともなインタビューアーなら、メモ自体を封印し、状況によっては自由に喋ってもらってインタビューアーが受けた印象を後でまとめた方がその人の人となりが出ますし、ファンが気になる対象の内面に迫ることができるでしょう。

このブログで何回も取り上げた小島よしおさん出演番組に「チャリお遍路」がありますが、あの突然の打切りというのは、苛酷なロケに音を上げた狩野英孝さんが、わざわざ体をイジメなくてももっと簡単にテレビに出て稼ぐことができると考え、それが事務所の意見と一致したのか? と考えることもできなくはありません。もし小島さんが大手プロダクションに所属していなかったら、狩野英孝さんが退場した後でも一人でチャリお遍路を続けるということもできたかも知れません。現在の小島よしおさんの活躍の場がネット配信を使った算数の授業や、子供たちを前にした営業とテレビとは関係のない所で復活してきているということもあり、今回もわざわざ徹子の部屋に出て醜態をさらすのが良かったのか? という風に考えてしまうのです。

かつて同じブレイク時に小島よしおさんが美輪明宏さんとロケで共演された時の事を改めて思い出しましたが、当時小島さんのファンだと公言した美輪明宏さんは今回の番組を見たら何と言うでしょうか。むしろ美輪さんとのかけ合いの中の方が徹子の部屋での小島さんよりも、ずっと彼の人間味が出ていたような気がしました。今回もあえて黒柳徹子さんに恐縮しまくるためにテレビ出演するよりも、もっとテレビと関係ないところで伸び伸びと芸能活動をしていく方がいいのではないかとしみじみ思います。あらゆる権威に反発して独自の芸能活動を続ける江頭2:50さんと同じようにする必要まではないとは思いますが、あえてテレビに擦り寄らないで、逆にテレビの方から向かってきてくれるような活動を目指す方が小島さんにとっては良い方向に行くのではないかと思うのですが。

(番組データ)

徹子の部屋 小島よしお
~ピークを知る男が再ブレイク!~小島よしおさんが今日のゲストです。
2020/06/19 13:00 ~ 2020/06/19 13:30 (30分)

(番組内容)

2007年に、上半身裸の海パンスタイルで踊るネタで大ブレイク!“そんなの関係ねぇ”というフレーズが、流行語大賞のトップテンにも選出されたお笑い芸人・小島よしおさんが登場。

ピークを経験した小島さんは、現在再ブレイク中!コロナ禍で自身のSNSに、算数の授業の動画をアップロードし、それが子ども達の間で大人気。子どもを飽きさせることなく、面白く算数を教えている。また、地下鉄の混雑緩和ポスターにも“ピークを知る男”として起用された。そんな小島さんは4年前に一般女性と結婚。今までの「幸せの物差し」が大きく変わったという。ほか、久米島で一人暮らす母親とのエピソードも愉快に語る。