「気」の世界を無いとするテレビの検証は正しいのか?

かつて、その名も「ガチンコ」というテレビ番組(TBS制作)がありましたが、あまりにあからさまな番組タイトルと違う「ヤラセ」で問題になったという、今となっては笑い話にもならない状況の中でテレビは視聴率を求めてゴールデンのバラエティ番組を作っていた時代もあったのですが、さすがにネットで自由に声を挙げることができるようになったこともあり、節目はさすがに変わっているのではないかと今までは思っていました。

そもそも、この「ガチンコ」という言葉は大相撲やプロレスの中で言われていた言葉で、「真剣勝負」の事を差し、テレビバラエティでは略されて「ガチ」という風にも使われることがあります。元々プロレスは作られたショーではないか? という疑問を持つ人もいたことは事実ですし、最初は週刊ポストだったと思いますが、大相撲の八百長疑惑を報じる際にその反対の行動を取る力士の事を「ガチンコ力士」という風に使っていたのを覚えています。

その後、大相撲では疑惑では済まない形で告発がなされ、多くの力士が処分されたのですが、またぞろ「八百長相撲」をやっているのではないか? というきな臭い話が週刊誌を中心に報じられるようになりました。テレビをずっと見ている立場として面白いと思うのが、いつも「週刊文春」「週刊新潮」のトップで芸能人の不倫についてのスクープが出た時には必ずといっていいほどその週刊誌提供の動画とともに同じスキャンダルを報道するのに、本日のワイドショーは週刊誌でトップ見立しになっていた大相撲の八百長報道について全く触れることなく、相撲に触れても八百長の「八」の字にも踏み込めない始末です。テレビとして大相撲の八百長疑惑に突っ込んでいけないなら、他のもはやどうでもいい個人攻撃をしている様は、テレビの無力さを現しているに過ぎないのではと思う今日このごろですが、今回は別の面から「ガチンコ」にチャレンジしたバラエティーについて報告します。

まず、何よりも素晴しいことは、「本当なのか?」と疑われた上での取材依頼にも関わらず、きちんと取材に応じて館長自らがテレビに出て演武を行なってくれた群馬県太田市の村松気功太田道場の村松館長のご英断です。テレビの裏側がどうなっているかということは見ている側なので私には全てわかるわけではありませんが、明らかに自分達のやっている事に疑いを向けた中での取材であるのに、最後まできちんとその内容を紹介しつつ出演したということは、他の道場や流派と違って信頼に足るべきものがあると思います。

幸いなことにその道場はホームページを持っていて、道場としての告知とともに様々なグッズを売っているのも目に付きます。意地の悪い方はそれが胡散臭く感じるかも知れませんが、何の実体もない「ビットコイン」を売る仲介をして大儲けしている人もいる中で、こうした「気」のためのグッズとしてはそこまで胡散臭くないのではないかと思うのですが、気になる方は以下のリンクからぜひその内容を確認してみて下さい。

http://www.muramatsuqigong.jp/

番組ではこの村松道場にドランクドラゴンの鈴木さんが乗り込み、体に触れないで吹っ飛ぶような体験がしたいということで、とにかく「ヤラセ」なく館長の「気」をあびたのですが、残念ながら全く鈴木さんは反応しませんでした。

恐らく番組MCである有吉さんとマツコさんがいるために番組スタッフも安易に「お約束」である道場のお弟子さんと同じように吹っ飛ぶような演技をせず、MCの二人も取材に応じてくれた館長さんをかばうような苦笑いを浮かべていたのですが、そもそもこうした大きなテーマをテレビで検証するような場合は、専門の番組を作って中国の気功から日本の合気道まで様々なものについて解説しながらやっていかないといけないくらいの複雑な題材であると私には思えます。

番組では実際に演武を行なう前に5分間の「気を送る時間」を設けていましたが、これは催眠術と同じで、いかに相手の精神力を乱すことができるかという事が鍵になっているような気がします。今回の場合は絶対に動かないことを信念とするかのごとく鈴木さんが道場に乗り込んでいるのですから、「気」というものが存在しないという結論になりましたが、実は「気」だけでふっ飛ぶような事はそもそもテレビのバラエティ番組がその瞬間を何回も捉えているのです。

具体的には本当に「ガチ」なドッキリ番組において、本当にターゲットの気が抜けていたり、別の事に意識が集中している中で思わぬ所から仕掛け人が出現するような場合、人によっては決して仕掛け人が体に触れていないのにびっくりしてふっ飛ぶという場面を私たちは年末年始の特番で色々見たのではないでしょうか。

例えば、毎年恒例の日本テレビのドッキリ番組で、ターゲットの自局アナウンサーを待たせておくデスクの中に仕掛け人である上司のアナウンサーを忍ばせて、デスクを壊しながら正面に大声を出しながら登場する場面は、本当にその声と音だけで、ターゲットの新人あるいは入局の浅いアナウンサーは座っていた椅子からころげ落ちるように崩れ去りました。さらに面白いのは、もう一つ後に出てくる仕掛け人です。

いつもはそうしてびっくりさせた後で仕掛け人がアナウンス原稿を読ませるだけなのですが、今年はテレビ朝日の「報道ステーション」を卒業して他局にも出られるようになった古舘伊知郎さんが登場したのです。

若手アナウンサーにとっては古舘アナは実際に目にすることも少ない存在ということで、本当に古舘氏がすぐ目の前にいるということを理解した後でヘナヘナとその場にうずくまってしまったアナウンサーもいたのですが、これこそその人物の持つ「オーラ」や「気」だけで相手にダメージを与えるということの一つの例です。

また、ロケでめったにテレビカメラが入って来ないような所に有名なタレントが出向き、それが本人であるとわかったとたんに一気にその場にしゃがみこんだりその場から無意識に遠のいたりすることがあることも、私たちはテレビバラエティを数多く見る中で出てくるお馴染みの場面であるとわかるでしょう。そうした頭がパニックになってしまった人に、例えば「私は気功の心得がある」とでも言ってその場に立たせた人に気合いとともに空の拳を勢いよく繰り出したら、恐らく演武で見たような触れずに吹っ飛ぶ様をヤラセ無しで見ることができるでしょう。ぜひ自分の事を見て正常でいられなくなるようなファンを持っているタレントさんには試して欲しいものです。

人間の精神世界というものはここまで語ってもなおわけのわからないものなので、ぜひこうした「気」の世界についてヤラセ無しでとことん検証する番組があればいいのにと思います。今回の番組内容について、やっぱりヤラセなんだと思う人も多くいるとは思いますが、個人的には今回の検証を機に、さらに深く掘り下げる別番組が出て来ないかなと期待しています。

(番組データ)

マツコ&有吉 かりそめ天国 テレビ朝日
2018/01/17 23:15 ~ 2018/01/18 00:15 (60分)
【MC】マツコ・デラックス、有吉弘行
【進行】久保田直子(テレビ朝日アナウンサー)
【出演】ガンバレルーヤ、白鳥久美子(たんぽぽ)、鈴木拓(ドランクドラゴン)、土屋圭市

(番組内容)

◇視聴者からのお耳に入れたい話は…(1)どんなワードを入れればいいかわからない!ネット検索が苦手です(2)甘納豆ブームはいつ来るのでしょうか?(3)回転寿司店のボックス席の上座下座ってどっち?◇欲望!!(1)ステーキ激戦区・六本木で最高のステーキを食べまくる!(2)気功の達人に思いっきり吹き飛ばされたい!(3)ドリフトキング土屋圭市のドライブテクを助手席で体感したい!
視聴者から寄せられた『二人のお耳に入れたい話』や、様々なジャンルの有識者たちから届けられた各業界の幸せニュース、視聴者の皆さんの「こんなことやってみたい、見てみたい!」という“欲望”を叶えるVTRをもとに、マツコ・デラックスと有吉弘行がトークするバラエティ番組!進行は久保田直子アナウンサー。今週は二人からどんな「お言葉」が生まれるのでしょう?お楽しみに!


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