ポイントは「無料」「深夜」「休み期間中」

TBSテレビの「水曜日のダウンタウン」で事前告知された安田大サーカスのクロちゃんが檻の中に収監されている様子を見に行こうと遊園地の「としまえん」に押しかけた人があまりに多く、テレビ局が用意した警備の範疇を超えていたのか、渋谷のハロウィン並みの馬鹿騒ぎを画策した人物がいたからなのかわかりませんが、深夜の大騒ぎに警察が出動しイベントは中止され、TBSは警察から厳重注意を受ける羽目になりました。

今回の事件は、今年立教大学の学園祭でアイドルの橋本環奈さんが来るというデマが流れて人が殺到するような事はありましたが、そこまで熱狂的なファンがいるとは思えない、お笑い芸人のクロちゃんを見るためだけになぜそれだけの人が集まったのかという点を見ていかないと、今後も同じようなトラブルが起こる可能性があります。

今回の騒動は、何かとインターネットがあればテレビは要らないと言われることも多い中、さらにデータ上の視聴率もそれほど上がらない中でも見ている人は人気番組をリアルタイムで見ているし、さらにそこから自分の意志で動いてイベントにも向かうという能動性を合わせ持つ、テレビに扇動されやすい人がこれでもかというほどいることを関係者にも認識させてくれる結果となりました。

私は直接現地に行ったわけではないので直接はわかりませんが、現地へ行ったり近くに住んでいる人がTwitterに上げたコメントを見ていると、きちんと警備員をTBSでは配置していたようですが改めて日本人は「無料」という言葉に弱いなということを感じてしまいました。

東京近郊に住んでいても深夜には公共交通機関は止まってしまうので、車を使ってガソリン代をかけてまでお笑い芸人一人を見に行こうと思うというのはちょっと普通では考えられません。しかし、時期は小中高生の冬休みの時期でもあるし、深夜にお出掛けしてテレビの続きの光景が見られるとすればある種の「一大イベント」になります。さらに、今回も多くの人が現場の檻に入ったクロちゃんの写真を投稿しているように、とにかくSNS映えのするネタの原場に行きたいというニーズも持っていました。

さらに、あまりの人の多さに開催元がイベントの中止を発表しましたが、こうした情報が拡散する中で、現地にやってきた人の中には、もしかしたら「もうワンチャン」があるかもと期待したり、この騒動自体を楽しんだり、あえて中止しているとしまえんの中に入ろうと強引に押し入る人がいたりと、まさにこの年に渋谷で起きたハロウィンの騒動を連想させるような状況になってしまいました。

今回の批判の矢面には当然TBSおよび、「水曜日のダウンタウン」制作スタッフが立つことになるかとは思うのですが、今回のようなケースだけでなく深夜に人が集まって騒ぐようなイベントに掛けつけて、騒ぐことを目的にする日本のフーリガンとおぼしき限られた人がきっかけになっている面も拭えません。この点については今後日本の警察やイベントを開く主催者で情報を共有してそうした人物を見付けたら排除するというまさに海外のフーリガン対策が必要になると思いますが、もしこのイベントは深夜はライブカメラからのネット配信にとどめ、翌朝からスタートし有料での入場がクロちゃんを見る条件にしたら、いわゆる騒動狙いや面白そうだからと思うだけで来る人は減り、ここまでの騒動にはならなかったでしょう。

また、場所をとしまえんにしたのも失敗だったと思います。無料で深夜の開催になるにしても、ちょっとやそっとでは行けないような場所にするとか、まともに視聴者がすぐに行こうかと思わせるような条件から外すという配慮も必要になってくるでしょう。改めて地上波のゴールデンタイムに小中学生も見ている中で、視聴者との距離をどのように広げたり縮めたりできるか、そのバランスを取るのが難しいことは十分にわかります。

逆にそう思えばこそ、今回のようなトラブルで番組が打ち切りになるようなことにはなって欲しくないですし、こうしたテレビ局の仕掛けたイベントを利用して人暴れしようと企む人達をイベント参加に躊躇させつつも、番組のファンに思恵を与えられるような方法を来年は考えていただきたいところです。


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