プロ野球中継の衰退はクライマックスシリーズとともに

2017年10月18日の新聞のテレビ欄を見て、ちょっとした違和感を持ちました。昨年も同じ対戦カードだったのでまさかとも思ったのですが、日本のプロ野球というのは対戦カードによって中継がされないのかと思ったのがリーグ戦1位の広島カープと同3位の横浜ベイスターズが日本シリーズ出場を掛けて争うセ・リーグの「クライマックス第2シリーズ」です。

同日行なわれているパ・リーグの方のクライマックス第2シリーズ「福岡ソフトバンク対東北楽天ゴールデンイーグルス」の方は衛星放送の設備は必要になるもののNHK BS1で中継をしていますし、同日に行なわれているもう一つの大きなスポーツ中継、プロサッカーの「FIFAクラブワールドカップ アジアチャンピオンリーグ準決勝2ndレグ 浦和レッズ対上海上港」の試合は同じBSですが民放の無料放送であるBS日テレで見られているのです。

そんな中、なぜか昔から人気のあるはずのプロ野球のセ・リーグの試合が同じように見られないという事実をここでしっかりと書かせていただきたいと思います。

その試合はたまたま、私がサッカーJリーグの試合を見るために有料で加入している「DAZN」で、広島県外からネットに接続している人には広島ホームの試合を配信しているのでそちらの方で試合経過は見ることができます。それ以外にリアルタイムに見る方法としては、有料のBS放送であるJ-Sportsに加入して見るしか方法がないという状況です。

個人的には、まだ衛星放送がそれほど普及していなかった頃、サッカーワールドカップアメリカ大会のアジア地区最終予選「日本対イラク」の試合を請け負ったのがあろうことかテレビ東京で、テレビ東京をリアルタイムで見られない地域に住んでいた人は衛星放送の設備がない人はあの「ドーハの悲劇」をリアルタイムで見ることができなかったことを思い出します。

プロ野球中継といえば一昔前には視聴率の取れる優良コンテンツで、野球中継を見たくない人の方が少数派であり、中継を延長しても最後まで見たいと思う人達が家庭内でテレビを占拠していたということがあったのでしょう。それが今では、プロ野球にしろバレーボールにしろ番組が後ろにずれるということは、ドラマやニュース・バラエティを見たいと思う人の数が多くなったため、夜から深夜にかけて通販番組をやっている事が多いBS放送を中心に野球中継が行なわれるようになってきました。

そう考えれば、NHKでも民放でもBSの無料放送のどこかでセ・リーグのクライマックスシリーズを放送する事はできたはずです。事実、クライマックスシリーズのファーストラウンドはNHK BS1がサブチャンネルを使ってセ・リーグとパ・リーグの試合を両方中継していたのですから、NHKに任せることもできたはずです。

ホームチームのある広島県内では地上波の民放で試合が中継されているのに、神奈川県内をカバーする独立局のTVKでは中継をしないというのも、横浜ベイスターズファンからすると不公平感が拭えないでしょう。もし横浜ベイスターズがリーグ戦一位になっていたとしたら、もしかしたら地上波の全国放送で見られていたかも知れなかったとか、色々考えると、これは単にテレビの話ではなく、プロ野球のあり方を変えていかないと、リーグ戦一位のチームがどこになるかによって、今回のように地上波だけでなく無料のBS放送でも見られないようになるなら考えてもいいのではないかとすら思います。

ちなみに、試合は5回終了後に雨のために長い中断を経て、5回終了しているということでホームの広島カープの勝利になりました。有料チャンネルで見ていた人たちはいつ再開するともわからないまま雨の降るグラウンドを延々と見続けなければならなかった分、大変だったと思いますし、今回の結果だけで言うと、ストレスが残りそうな横浜ファンにとっては見なくて良かったと思えるような事になってしまいました。しかしそれでも、長い中断をイライラしながら待つのも生中継をテレビで見ることの面白さであると思うので、もう少し国内のテレビ局もせっかくのクライマックスシリーズを大事に考えて、全国どこでも見られるような中継を行なっていただきたいと切に思います。

(2017.10.24 追記)

その後、広島対横浜のクライマックスシリーズは地上波のフジテレビによって中継放送が行われたので、このまま決着が付くまで全国のファンが見られるのかなと思っていたのですが、第五試合目の横浜が日本シリーズに王手を掛けた試合も、第一試合と同じくテレビでは有料チャンネルでしか見られなくなる状況が生まれてしまっています。

ネットのスマホやタブレットでも良ければ、この状況を見てDAZNの無料お試しを使って見ることはできます(広島県のエリアは除く)。もしドコモの携帯を家族の誰かが契約していれば、税抜980円ごとの月額でサッカーJリーグも見られるわけですから、今のテレビのスポーツ中継の有様に絶望してテレビで日本のプロ野球を見なくなる可能性すらあります。

DAZNはアメリカのワールドシリーズも生配信するそうなので、外出していて衛星放送が見られない場合のバックアップにもなるでしょう。こうしてかつてはテレビの独壇場だったプロ野球中継も無料のテレビでは見られなくなるのかと思ってしまうような状況をしみじみと感じています。現在私はDAZNのライブを大型テレビに映しながら今この文章を書いています。


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