地方で起こる災害で被害報道の「ズレ」が出る問題

2018年6月18日の午前7時58分に大阪を震源とするマグニチュード6.1、最大震度6弱を記録した地震について、通常番組を中断して放送する手法が取られたもののしばらくは大きな被害のないライブカメラの映像が流れたこともあり、報道の最初のうちには震度は大きかったものの大丈夫だったのでは? というような誤解を生みやすい報道になってしまっていたように私には思えました。

というのも、朝8時というのは朝ドラのNHKは除いて全て朝のワイドショーを東京のキー局から放送していたため、最初には被害の状況を把握することすらできないような感じでした。さらに、現地から送られてくるヘリからの映像を見てもその場所はどこなのか司会者やコメンテーターにはわからず、「どこで何が起こっているか」ということが使わらないようなケースもありました。この場合はすぐにでも番組進行の主導権を今回なら大阪の放送局に渡してしばらくは伝えた方がいいように思えたのですが、なかなかそうもいかず、結果NHKから情報を得ようとした人が出るということになってしまいがちです。

しかしながらNHKも東京がイニシアチブを取って発信する状況には変わりないので、現地からの生の情報を得たいと思った場合は、もはやテレビ放送からは難しいのではないかと思えてしまいます。

今回、私自身は早いうちからウェザーニュース社の提供するYouTubeの専用チャンネルから流されている生のストリーミング配信による地震情報を見ていたのですが、こちらの方ではウェザーニュース会員が普段から天気の内容について写真付きで投稿することが当り前になっており、今回の地震の被害について知ったのは主にネットのウェザーニュースからの情報によるところが大きいです。

ネット上での報告というのは単に写真や動画の内容を紹介するだけのものになりがちで、総合的に被害がどうなっているのか知るためには、やはりそうして上がってきたネット上からの情報を瞬時に分析し、紹介したり現地からの報告を届けたりするため、やはりテレビ的な報道が必要です。今回の地震の場合でも早いうちからtwitterなどのSNSを分析し、直接情報発信者と連絡を取り、もし可能ならば電話(もしくはメッセージアプリの電話機能)で生の声を伝えてもらうような体制を取らなければ、日本のテレビ局はウェザーニュースにも劣るメディアと思われかねないようなことも今後には出てくるように思えます。

ネット局の仕組みを利用して早くから地震の被害のあった地方局に進行を進められたらどうなるかというのは、6月18日に大阪よみうりテレビの制作で放送された「情報ライブミヤネ屋」を見た方ならおわかりになると思います。地の利に明かるく、コメントもすぐに出るのはやはり地元に密着した情報発信を常に行なっているからこそで、例えばグルメ関連の取材などで多く訪れていて、テレビ局とお店が密に繋がっている地方局であればいざという時にも現地での生の声を直接伝えることも容易になるでしょう。

ですから、今後のテレビには主導権争いにこだわらず、現地からの報道をストレートに伝えられる局が優先して災害報道を行なった方がいいのではないかと思います。もしくは、アベマTVなどネット配信のニュースを配信しているところが地方局と独自に協定を結び、現地から衛星携帯電話を使ってでも配信できるような形が取れれば、地上波の情報よりも早く正確な情報を伝えられるのはネット放送の方だという認識に変わってくる可能性すら感じます。ですから改めて、災害報道についてはあくまで東京中心という仕組みから自由になり、状況に応じて地方局に任せるような方針を作ることもテレビにとっては大切なものになっていくのではないでしょうか。


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