新旅番組のキーワードは「同郷」

昨年末から出川哲朗さんの「充電させてもらえませんか?」(テレビ東京)が人気になったこともあり、新たな旅番組のパターンを求めて様々な番組が誕生しています。今回新番組ということと、まさにこの文章を書いている私の出身地である静岡県を最初の舞台としてスタートした「同郷どらいぶ」について、どんな形に仕上がっているのか気になったので拝見しました。

最初から「富士山は静岡のものだ!」という事と、静岡県側から見た富士山が「表富士」だと、出演した筧利夫さんと中山雅史さんが一致し(^^;)、山梨県人の方が見たらこの部分だけで番組を見るのを止めてしまうかも知れませんね。お二人はこれが初対面だとは思えないほど打ちとけていましたが、番組を見ている人が静岡県の人がお二人のようなテンション高過ぎの人間ばかりではないということはわかって欲しいと思いながら見ていました。

お二人は三保の松原で富士山からパワーを受けた後、中山さんの実家のある静岡県藤枝市(中山さんが何度も番組内でおっしゃっていましたが、実家があるのは平成の大合併で藤枝市の一部となった「岡部町」です)に訪れ、母校の藤枝東高を訪れてグラウンドでサッカーを楽しみます。芝のグラウンドのある練習場は立派ですが、中山さんがいた当時は土のグラウンドだったとのこと。

番組からの「ルール」としてスマホの自撮りをピンポイントで取るということと、自分の故郷で「おもてなし」をするということが基本なのだそうです。最初に故郷にやってきた中山さんが筧さんをおもてなすためにしたことは、サッカーワールドカップの時には中山さんのことを「小僧!」と呼び、中山さんからも「儀助!」と呼ばれていた父親の中山儀助さんのいる実家に招待することでした。

静岡の方言丸出しの儀助さんは、たまたま同時のゴールデンタイムに見た静岡の有名人「たけのこ王」と同じ静岡方言の面白さがあり、同郷の旅の魅力の片鱗は感じられたかなという感じもします。

翌日に浜松に移動して筧さんの地元のお宮で小学生当時からの友人とともに三角ベースを遊んでいるところをじっくり映したりしているのを確認し、これはもはや観光のための番組ではないと思ったら、コンクリの「マンモス滑り台」が出てきて、ここは県外の方でも一度は来て滑ってみたいと思えるものでした。適当に回っているところでも外から見て魅力的な場所を見付けることができれば、他にない旅番組になるかも知れないなと思った瞬間でした。

筧さんの「おもてなし」は「いそやき」という浜松のお祭りの屋台で出たソウルフードでした。一本100円のいそやきはお好み焼きのようなものですが、イカのすり身に海のものを入れ、ハマグリの型に入れて焼きソースをかけていただくものでした。おもてなしにしてはかなりしょぼいものだと思う方も多いと思いますが、小さい頃においしいと食べていたものというのは案外そういうものが多く、かえって事業化された「B級グルメ」として昔と違う洗練された物になってしまうのも地元民からするとちょっと違うと思えますし、次回以降にもこのセンスで地元のソウルフードを紹介していってくれる方が、他の番組との差別化ができるのではないかと思えます。

最後に訪れたのは、2002年のサッカーワールドカップ日本チームの合宿地として使われた宿泊施設「北の丸」でしたが、ようやく普通の旅番組になってきたかなと思ったら終了という感じでした。

果たしてこの番組を見た方々が静岡県を訪ねてみたいと思うだろうかという疑問がわくというのが正直なところなのですが、全国に知られた観光地は三保の松原しか行っていませんし、最後に出てきた「北の丸」で食事をするというのもなかなか難しいことを考えると、番組でキャスティングする人選によっても変わってきますし、決して有名でないところであっても、番組を見た人が行きたくなるような場所とソウルフードを紹介してくれるなど、普通の旅番組では決して出てこないものが生まれるような番組として化けて欲しいと思います。

(追記)

番組に登場した「マンモス滑り台」について補足します。改めて観光地ではありませんので、地元の方に配慮した楽しみ方がされるといいと思います。このすべり台のある公園というのは、静岡県浜松市中区中沢町54-8の「住吉公園」にある滑り台かと思われます。ちなみに、ネット口コミによる情報によると駐車場なしということなので、周辺への駐車にもご注意下さい。

(番組データ)

<金曜+1>『同郷どらいぶ』筧利夫・中山雅史 静岡編 BSフジ
1/5 (金) 23:00 ~ 23:55 (55分)
<出演者>筧利夫、中山雅史

(番組内容)

同郷の芸能人が、一緒にふるさとへ帰郷。同郷を通じて、お互いが新たな一面を引き出しあう予測不能でハートフルな“帰郷旅バラエティー”が誕生する! 番組には、3つのルールがある。 レンタカーに乗って、ドライブで帰郷。 帰省した際に必ず立ち寄る店や、地元で一番の絶景、再会したい人などを紹介。 同郷人だからこそ、お互いを最高のもてなしで親睦を深める。 普段では見られない異色の組み合わせが、化学反応を引き起こすとき、地方の新たな魅力が見えてくるハズ~ 記念すべき第1回の舞台は、静岡県。浜松市出身の俳優・筧利夫と藤枝市出身のサッカー・中山雅史が、それぞれの故郷を案内してまわる。


スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA